補遺資料③

■メン・イン・ブラック
 メン・イン・ブラック(Men in Black、MIB、黒衣の男、ブラックメン)は、UFOや宇宙人などの目撃者・研究者の前に現れ、警告や脅迫を与えたりさまざまな圧力や妨害を行う謎の組織とされ、実在するしないに関わらず、その存在自体が一種の都市伝説や陰謀論となっている。
 メン・イン・ブラックが現れるという報告や噂の多くは、1950年代および1960年代に登場しており、その中でも最初のものはUFO・超常現象研究家のグレイ・バーカー(Gray Barker)が1956年に出版した『彼らは空飛ぶ円盤を知りすぎた』(They Knew Too Much About Flying Saucers)だとされる。バーカーは故郷で起きたフラットウッズ・モンスターの事件をきっかけにオカルト業界に入り、UFOや超常現象に関する記事を寄稿していた。
 UFO雑誌を出版し、1952年には全国規模のUFO調査団体「IFSB」(Internati
onal Flying Saucers Bureau、国際空飛ぶ円盤事務所)を立ち上げ率いていたアルバート・K・ベンダー(Albert K. Bender)が1953年に突然「私は空飛ぶ円盤の背後にある秘密を知ったが、そのために黒い背広と帽子の3人の男たちから『これ以上円盤のことを書くな』と脅された」と主張し、IFSBを解散した。バーカーの本は、このベンダーの遭遇した事件を描いたものである。ベンダーの証言は、当初は言外にアメリカ政府の介入があったことをほのめかしたものであったが、後に語った証言ではUFO目撃談のうちの超常現象的な部分が混ぜ合わされたような話へと変化している。
「黒服の男たちに脅された」という主張を始めるよりも以前に、ベンダーは1947年にワシントン州で起きた「モーリー島事件」(Maury Island incident)の取材を行い報告を雑誌に載せているが、この事件にもすでに「黒服の男」が登場している(当時、ベンダーはこの件について懐疑的だった)。モーリー島事件は、漁師のハロルド・ダールが息子とともにピュージェット湾に船を出していた際に複数の空飛ぶ円盤を目撃し、うち1機がトラブルを起こして部品を落とし、その破片がダールの船に当たって船の損傷と船に乗っていた飼い犬の死をもたらしたという事件だった。
 翌朝、黒い背広を着て黒い1947年型ビュイックに乗った男がダールの家を訪問してダールを近所のダイナーに食事に誘い、その席で事件について沈黙を守るよう警告したという。ここでは、後のメン・イン・ブラックの噂に出てくる典型である「浅黒い肌の、もしくはどこか外国人風の顔色の3人の男が、黒いサングラスに黒い背広を着て、黒いセダンに乗ってやってくる」がまだ完成していないが、その原型はすでに現れている。
                     〝メン・イン・ブラック〟Wikipedia

■脳血管性ストロース型認知症
 脳血管性ストロース型認知症(のうけっかんせいストロースがたにんちしょう、英:Strauss' vascular dementia)は1998年の第1回国際認知症例報告会にてクロード・ストロースにより初めて報告された新しい変性性認知症である。三大認知症のひとつである脳血管性認知症を基本としている。通常の脳は病原菌などの侵入を防ぐ目的で血液脳関門という器官によって物質の行き来を制限しているが、なんらかの原因で異物が脳組織内に運ばれてしまった結果、脳機能に異常が生じて認知症になるものである。幻視症状、レム睡眠行動障害とパーキンソン症候群を特徴とする変性性認知症である。
 繰り返し現れる幻視は臨床症状の中で最も特徴的である。典型的には反復性で、具体的で詳細な内容のものであり、閃輝暗点のような幾何学模様が視界内や空中に現れると表現されることが多い。
 幻視がパレイドリア(木が人間に見えたり、壁の染みが顔に見えたりと、対象物が別のものに見える現象である。対象物が木や染みであり、それぞれ人間や顔ではないと理解しているが一度そう思うと、どうしても人間や顔に思えてしまう)と連続性があるという仮説もある。
                  〝脳血管性ストロース型認知症〟Wikipedia