CさんはAさんの恋人とのこと。同じ大学のあるサークルに所属していたことをきっかけに二人は付き合い始めたという。鞄からBさんのノートを取り出すと、Cさんにページを開いて見せた。

以下、AさんとCさんの会話だ。

A:急に呼び出したりしてごめんね。

C:バイト、休むことになったから大丈夫。どうしたの?

A:今日、Bの命日でしょ。それでBの実家に行ってきたんだけど、そこでこのノートを見つけたんだけどさ。

C:うん。この手書きのメモ、何?

A:降霊術のメモ。Bと一緒に試した時のものなんだけどさ。
私、もう一度この降霊術を使ってBを呼び出したいの。手伝ってくれない?

C:降霊術って…。馬鹿馬鹿しい。そんなの出来るわけないだろ。

A:私は真剣に話しているの!Bと神社で降霊術をした時、何かが起きたはずなの。それが思い出せなくて。

C:Aの思い込みだろ。

A:思い込みなんかじゃない!遊び半分でやったことが、きっとあの事故にも関係していると思うの

C:そんな訳ないだろ。あの事故のことは…もういいだろ

A:いいはずがない。私はずっと引っ掛かっているの!
あの日何が起きたのか知りたいの。

C:…分かった。そこまで言うなら手伝うよ。でも、降霊術をして何も起きなかったら、Bとのことはもう忘れるんだ。約束ね。

A:分かった。ありがとう。

以上がAさんとCさんの会話だ。

「今から、Cと神社に行ってきます。降霊術は二人だけで行いたいので、今日はここで失礼します」

そう言い残し、AさんとCさんは会計を済まて喫茶店を出て行った。