「どうも、ゆっくり岡ちゃんです」
『生徒のルートです』
「ルートくんの学校には、七不思議ってあるかい?」
『七不思議……そういえば聞いたことないです! 漫画や小説でしか見たことないんですけど、昭和世代の先生の学校には、実際にあったんですか?』
「昭和生まれだけど、昭和世代ちゃうわ! 平成を駆け抜けた女やぞこちとら!」
『なぜエセ関西弁なのか……』
「こほん。ルートくんの学校にはないみたいだけど、令和の小学生の間でも流行っている怪談があるらしいので、今日はいくつか説明しよう」
『楽しみです!』
「それでは今日も」
「『ゆっくりしていってね』」


(早送り)
『……結構昔からある怪談も、進化してるんですね~』
「そうだね。でもやっぱり、違うパターンのものも出てきてるらしいよ。これは視聴者さんからメッセージをもらったんだけど、最近の小学校では『赤い糸、白い糸』っていう怪談が流行っているらしいんだよね」
「昭和では赤マント、白マントでしたっけ? どっちがいい? って言われて、赤って答えたら真っ赤になるまで刺されて、白って答えたら首を絞められて真っ白になるって』
「そうそう、それ。でも今は糸なんだって。放課後、人気のない家庭科室の前を通ったときに、『赤い糸、白い糸、どちらにしますか?』って声が聞こえてくる」
『うんうん』
「赤って答えると、『それではご縁を結びましょう』って返ってきて、そのまま赤い糸で首を絞められる」
『白って答えると?』
「白だと『それではご縁を切りましょう』って言われて、首ちょんぱ。どっちにしても首をやられて死亡だね~」
『ひええええ……か、回避方法はないんですかぁ!?』(ガクブル)
「あるよ」
『教えてください!』
「手でハサミを作って、『チョキチョキチョキ』って唱えるんだ。女の悲鳴が聞こえるまでね。聞こえたら、もう怪異は去ったということで、安心してほしい」
『よかった。本当のハサミを持ってなかったら詰む、とかじゃなくて』
「学校に持って行ってるハサミくらいならあれだけど、もしもこれが今後、学校の縛りを超えて他の場所に現れるようになったとき、大人は持っていないかもしれないからねぇ」


「今日の動画はどうだったかな? 最後にこの動画の高評価、チャンネル登録、SNSのフォローなどよろしくお願いします」
『それではまた、次の動画でお会いしましょう』
「岡ちゃんのオカルトチャンネルでした」
「『またね~』」