さいきん、トイレのつまりが多く、そうじする人がたいへんです。とくに3かいの女子トイレが、よくつまっていて、つかえるところが少ないです。休み時間のときはすごくならんでいます。

たまに、手あらい場でも、水がたまっていることがあります。これも、水道がつまっているせいです。

きのう、先生がこうじの人を呼びました。こうじの人は、水のもんだいをかいけつしてくれるプロです。トイレと手あらい場も、まほうみたいにパパッと直してくれました。


こうじの人によると、水がちゃんと流れなかった理由は、小さな紙ゴミがたくさんつまっていたからだそうです。トイレットペーパーではなく、ノートのはしっこやメモ用紙などのふつうの紙です。紙は水にとけないので、水の通り道をふさいでいました。

ほうっておくときたない水がどんどんたまって、くさいにおいがしたり黒いよごれでいっぱいになったりします。そんなところ、ふつうつかいたくないですよね?

だけど、たぶん、ぜんぜん気にならない人、まわりがきれいにつかうから自分ひとりくらいいいやと思っている人もいるでしょう。あ、自分だ、と思った人。気をつけてくださいね。

こうじの人が言っていました。


「トイレと手あらい場に、なんでもかんでもながしちゃいけないよ。みんな、大事につかってね。ルールを守らないと、アクマに食べられちゃうよ」


アクマは、どこにでもいます。トイレや手あらい場だけじゃなくて、おうちのキッチンやおふろ、川や海にも。水があるところには、かならずアクマが住んでいるそうです。

わたしたちには見えませんが、アクマはいつもわたしたちとともにいます。

ふだん、アクマは、わたしたちを友だちだと思っています。なぜなら、水の中で生きるアクマと同じように、わたしたちも水がないと生活できないからです。

だけど、水をよごしたりわるいつかい方をしたりすると、アクマはたちまちおこり、わたしたちを敵とみなします。

みなさんは「トイレの花子さん」というかいだんを知っていますか? あの話は、実は、そのアクマのしわざなんだそうです。こうじの人がそう教えてくれました。

水を大事にしないと、トイレやおふろに閉じこめたり、水道の中に引きずりこんだり、アクマはいろいろな手をつかってこらしめようとします。それをわたしたち人間は、オバケのせいだとかんちがいしたのです。

「だれもいないのにトイレの中から音がした」「じゃぐちをしっかりしめたのに水がぽたぽた落ちる」「おふろに入るときどこかから見られている気がする」――それらは、もしかしたら、アクマのストレスがばくはつする前ぶれかもしれません。


わたしたちが正しくつかえば、アクマはアクマにならず、友だちでいられます。

きれいな場所ですごすと、わたしたちも気持ちがいいです。

みんながしあわせです。

そのためにも、こうじの人の言うとおり、ルールはきちんと守るべきです。

トイレはトイレットペーパーだけ、手あらい場は手や物のよごれだけをながす! 自分勝手につかわない! そうすればそうじも楽になります。

またトラブルがおこらないように、みんなで大事につかいましょう。