どこまでも真っ暗な世界の中心は,突然眩しい光が現れたかと思うと点滅したり形と大きさを変えながら消えてゆき,しばらくすると赤い小さな光が出現し眼球の奥を焼いているような感覚がした。
脳みその奥で強い光を感じ,瞼の裏にさまざまな映像を観せた。全身から脂汗が滲み出しているのは,ゆっくりと垂れてくる汗で股の粘膜がヒリついていくので感じられた。
点滅する光の中に定期的に現れる優しそうな手が目の前でゆっくりと伸び,自分の顔を包み込むような感覚がした。その瞬間,目隠しの下で笑顔になり,大量の涎を垂らし,失禁したが身体は痺れてなにも感じることはなかった。
優しい手が頬を撫で,包み込んでくれる安心感に涙が溢れた。革製の目隠しが汗と涙を含んでヌルヌルしたが,自分でも理解できないほど激しく瞬きを繰り返し,喉の奥から奇声を発し続けた。
優しい手が自分を包み込んでいくと,真っ暗な世界はぼんやりとした明るさが広がり,その真ん中に幼い頃の自分が目の前に立っていた。
幼い自分は,嬉しそうに微笑み,悔しそうに泣き,寂しそうに悲しみ,すべてに対して怒っていた。
困っている人がいたら,黙っていられない子どもだった。人見知りをしないわけではなかったが,声をかけてあげることは当たり前だと信じていた。
気が付けば学級委員にいつも選ばれ,部活では部長に選ばれることはなかったが,常に先生から手伝いを言い渡された。
自分は責任感だけはある,人から頼られたら嫌なことでも断れない子どもだった。
脳みその奥で強い光を感じ,瞼の裏にさまざまな映像を観せた。全身から脂汗が滲み出しているのは,ゆっくりと垂れてくる汗で股の粘膜がヒリついていくので感じられた。
点滅する光の中に定期的に現れる優しそうな手が目の前でゆっくりと伸び,自分の顔を包み込むような感覚がした。その瞬間,目隠しの下で笑顔になり,大量の涎を垂らし,失禁したが身体は痺れてなにも感じることはなかった。
優しい手が頬を撫で,包み込んでくれる安心感に涙が溢れた。革製の目隠しが汗と涙を含んでヌルヌルしたが,自分でも理解できないほど激しく瞬きを繰り返し,喉の奥から奇声を発し続けた。
優しい手が自分を包み込んでいくと,真っ暗な世界はぼんやりとした明るさが広がり,その真ん中に幼い頃の自分が目の前に立っていた。
幼い自分は,嬉しそうに微笑み,悔しそうに泣き,寂しそうに悲しみ,すべてに対して怒っていた。
困っている人がいたら,黙っていられない子どもだった。人見知りをしないわけではなかったが,声をかけてあげることは当たり前だと信じていた。
気が付けば学級委員にいつも選ばれ,部活では部長に選ばれることはなかったが,常に先生から手伝いを言い渡された。
自分は責任感だけはある,人から頼られたら嫌なことでも断れない子どもだった。



