二章 君が撮る朝日
ーーーーーーーーー
次の日
私は先輩のいる部活へと向かった。
昨日先輩はこう言っていた___
『明日はメンバー紹介するから。ぜひ来てみてよ』
メンバー紹介というものには興味は無いが、先輩と話すと懐かしいような気がする。
「いやいやいや……出会ってまも無い人に私は何を思っているんだ」
と首を大きく振り気がついた時には部室の前に立っていた。
すーっと息を吸い、ドアを開けた。
「失礼します……」
すると目の前に先輩と隣に女性が座っていた。
先輩は私を見た瞬間キラキラと目を輝かせた。
あぁ、やっぱり綺麗な人だな。私のように汚い人間とは大違いだ。と卑屈で暗い考えの沼に溺れた。
「いらっしゃい!ようこそ写真部へ!!」
という先輩の声でハッと我に返った。
先輩に失礼すぎる考えをしてしまった自分に嫌悪感や罪悪感が積もった。
それを先輩は遮るように言った。
「じゃあまずは俺からね。俺は二年の涼風 涼です。一応部長をやってます。それでこちらの彼女が……」
隣に座っていた女性が席を立って声を上げた。
「自分で自己紹介するから別にいいよ涼。えっと、同じく二年の成宮 鈴って言います!鈴ちゃんとか、なるちゃんって自由に呼んでね!副部長をしています。」
美人な人だなと思いながら自分も自己紹介をしなければという考えが脳を巡った。
「あ、えと、一年の比奈森 日向です。よろしくお願いします…」
先輩はにこりと優しく笑って言った。
「じゃあ日向ちゃんって呼んでも良いかな?あっ全然不快なら別に変えるから安心してね!」
急なちゃん付け呼びに驚き固まっていると隣にいた女の先輩はくすりとおかしそうに笑った。
「涼〜それなんか距離の詰め方おかしいよ。普通の女の子だったら気持ち悪がられるよ!ほら、日向さん固まってるじゃん。」
先輩は彼女の言葉に驚き「えぇ、これが普通なんじゃ無いの!?」と目を丸くしていた。
私はその光景を見て、くすりと笑った。先輩達は私が笑った姿に驚いていた。
「日向さんが笑うのなんて久しぶりに見たなぁ…」
と涼先輩はポツリと小さく呟いていたのを見て私は「あの、私と出会ったことってありましたっけ…?」と不思議で質問をしてしまった。
涼先輩はそれを聞かれたことに驚きいつもの優しい笑顔で「いや、なんでもないよ」と言い、私はそれを聞き訝しんだ。
「それはさておき!写真部についての説明するね」
涼先輩は手を合わせて笑顔を浮かばせながら解説を始めた。
「写真部っていうのは、基本は自分が綺麗だと思った物を写真に撮って部内で鑑賞したり、コンクールに出したり、文化祭とかで飾ったりする感じ!楽しそうでしょ」
私はそれを聞き「楽しそうですね」と答えた。
先輩はニヤりと無邪気な子供のような顔で「ちょっとは興味持ってくれた!?」と嬉しそうに話した。
「まぁ、言葉だけじゃ分からないだろうから去年コンクールに出した俺の写真を見せるね。」
涼先輩は棚から一冊のファイルを取り出しファイルをめくりながら写真を探していた「あった!」という言葉と同時に先輩はすぐに私に写真を差し出した。
その写真はまた朝日の写真だった。私は先輩に「朝日の写真多いですね…朝日好きなんですか?」と純粋な気持ちをぶつけた。先輩は一瞬固まったので、失礼なことを言ってしまったのかと焦り、「えっと、純粋な疑問で…」と言おうとした瞬間先輩が「俺の、思い出?みたいな物なんだよね。」と少し暗い表情で答えた。
ーーーーーーーーー
家に帰り、自室のベットに横たわって今日の出来事について振り返った。
「今日と昨日は色々あったな……」
と思い、目を瞑ると私はいつのまにか夢の世界へと入っていった。
ーーーーーーーーー
そこは懐かしい公園だった。
多分私が6歳くらいの頃だろうか。
『__お兄ちゃん!!!ボール投げるよ〜〜!』
小さな体でボールを私は投げた、すると遠くにいた男の子が『いいよ〜さぁこい!』と身構えていた。
懐かしい記憶。だけど何かを忘れている。男の子の顔も名前もわからないのが謎で仕方なかった。
そして小さい頃の私がボールを投げた、ボールは宙をふわりと舞うように飛んでいった。
男の子はギリギリボールを取れなかったのか、地面に跳ね落ちたボールを追いかけていた。
するとボールは道路に出てしまい、男の子も道路に出た瞬間目が覚めた。
だらだらと冷や汗が止まらない。過呼吸気味になっている自分を落ち着かせながら深く、深く深呼吸をする。
ああ、この夢だけは_________
見たく無かった。
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次の日
私は先輩のいる部活へと向かった。
昨日先輩はこう言っていた___
『明日はメンバー紹介するから。ぜひ来てみてよ』
メンバー紹介というものには興味は無いが、先輩と話すと懐かしいような気がする。
「いやいやいや……出会ってまも無い人に私は何を思っているんだ」
と首を大きく振り気がついた時には部室の前に立っていた。
すーっと息を吸い、ドアを開けた。
「失礼します……」
すると目の前に先輩と隣に女性が座っていた。
先輩は私を見た瞬間キラキラと目を輝かせた。
あぁ、やっぱり綺麗な人だな。私のように汚い人間とは大違いだ。と卑屈で暗い考えの沼に溺れた。
「いらっしゃい!ようこそ写真部へ!!」
という先輩の声でハッと我に返った。
先輩に失礼すぎる考えをしてしまった自分に嫌悪感や罪悪感が積もった。
それを先輩は遮るように言った。
「じゃあまずは俺からね。俺は二年の涼風 涼です。一応部長をやってます。それでこちらの彼女が……」
隣に座っていた女性が席を立って声を上げた。
「自分で自己紹介するから別にいいよ涼。えっと、同じく二年の成宮 鈴って言います!鈴ちゃんとか、なるちゃんって自由に呼んでね!副部長をしています。」
美人な人だなと思いながら自分も自己紹介をしなければという考えが脳を巡った。
「あ、えと、一年の比奈森 日向です。よろしくお願いします…」
先輩はにこりと優しく笑って言った。
「じゃあ日向ちゃんって呼んでも良いかな?あっ全然不快なら別に変えるから安心してね!」
急なちゃん付け呼びに驚き固まっていると隣にいた女の先輩はくすりとおかしそうに笑った。
「涼〜それなんか距離の詰め方おかしいよ。普通の女の子だったら気持ち悪がられるよ!ほら、日向さん固まってるじゃん。」
先輩は彼女の言葉に驚き「えぇ、これが普通なんじゃ無いの!?」と目を丸くしていた。
私はその光景を見て、くすりと笑った。先輩達は私が笑った姿に驚いていた。
「日向さんが笑うのなんて久しぶりに見たなぁ…」
と涼先輩はポツリと小さく呟いていたのを見て私は「あの、私と出会ったことってありましたっけ…?」と不思議で質問をしてしまった。
涼先輩はそれを聞かれたことに驚きいつもの優しい笑顔で「いや、なんでもないよ」と言い、私はそれを聞き訝しんだ。
「それはさておき!写真部についての説明するね」
涼先輩は手を合わせて笑顔を浮かばせながら解説を始めた。
「写真部っていうのは、基本は自分が綺麗だと思った物を写真に撮って部内で鑑賞したり、コンクールに出したり、文化祭とかで飾ったりする感じ!楽しそうでしょ」
私はそれを聞き「楽しそうですね」と答えた。
先輩はニヤりと無邪気な子供のような顔で「ちょっとは興味持ってくれた!?」と嬉しそうに話した。
「まぁ、言葉だけじゃ分からないだろうから去年コンクールに出した俺の写真を見せるね。」
涼先輩は棚から一冊のファイルを取り出しファイルをめくりながら写真を探していた「あった!」という言葉と同時に先輩はすぐに私に写真を差し出した。
その写真はまた朝日の写真だった。私は先輩に「朝日の写真多いですね…朝日好きなんですか?」と純粋な気持ちをぶつけた。先輩は一瞬固まったので、失礼なことを言ってしまったのかと焦り、「えっと、純粋な疑問で…」と言おうとした瞬間先輩が「俺の、思い出?みたいな物なんだよね。」と少し暗い表情で答えた。
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家に帰り、自室のベットに横たわって今日の出来事について振り返った。
「今日と昨日は色々あったな……」
と思い、目を瞑ると私はいつのまにか夢の世界へと入っていった。
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そこは懐かしい公園だった。
多分私が6歳くらいの頃だろうか。
『__お兄ちゃん!!!ボール投げるよ〜〜!』
小さな体でボールを私は投げた、すると遠くにいた男の子が『いいよ〜さぁこい!』と身構えていた。
懐かしい記憶。だけど何かを忘れている。男の子の顔も名前もわからないのが謎で仕方なかった。
そして小さい頃の私がボールを投げた、ボールは宙をふわりと舞うように飛んでいった。
男の子はギリギリボールを取れなかったのか、地面に跳ね落ちたボールを追いかけていた。
するとボールは道路に出てしまい、男の子も道路に出た瞬間目が覚めた。
だらだらと冷や汗が止まらない。過呼吸気味になっている自分を落ち着かせながら深く、深く深呼吸をする。
ああ、この夢だけは_________
見たく無かった。
