2012年6月11日配信 ポッドキャスト
…こんばんは。えーっと、まぁ、はじめて聞く人も多いかもしれませんね。僕は…タカシといいます。以前は、心霊スポットを巡る動画を上げてたんですけど…まぁ、それももう、けっこう前の話です。
正直、あんまりこういう話をするのは得意じゃないんですけど、今日は…話さなきゃいけない気がしてるんです。どうしてかって?それは、俺もよくわかりません。でも、これだけは覚えておいてほしい。この話は、ただの作り話じゃないってことです。少なくとも俺にとっては…ね。
まぁ、今回は、その話の中でも『赤い祭服』について、僕が体験したことを話そうと思います。これは…俺がまだ配信をやってた頃に、ある村に行った時の話です。
覚えてるんですよね。最初はリスナーからのリクエストでした。『N村行ってみてください』っていうコメントがあってさ。N村って、知ってますか?ネットで時々話題になる『行ってはいけない村』ってやつです。
その村の特徴は、赤い祭服を着た人影が目撃されるとか、太鼓の音が聞こえるとか、そんな話ばっかりで…。俺も最初は、『あーまたこういう系ね』なんて軽く考えてたんですよ。ネットで調べても、場所が曖昧で、関東だとか九州だとか、どこが本当なのか分からない。だからまぁ、どこかそれっぽい場所に行けばいいやって、適当に候補を絞ってみたんです。
で、友達二人を誘って車で向かったんですよね。あの時の俺たちは…本当に、何も分かってなかったんだと思います。
覚えてるのは…車で山道を登っていった時のことです。最初は普通の田舎道だったんですけど、進むにつれて…なんか空気が変わってくるんですよね。湿っぽいっていうか、寒いっていうか…。
それから、太鼓みたいな音が、どこからか微かに聞こえてきてさ。でも、周りには家どころか人影もない。俺たち、『誰か祭りでもやってんのかな』なんて冗談半分で話してたんですけど、まぁ、今思えばあれが…ね。
で、やっとそれっぽい場所に着いたんですけど、そこには、古い祠がポツンとあったんです。苔だらけでさ、周りには小さな地蔵とか、文字の消えかけた石碑とかが散らばってた。なんだろうな…不気味っていうか、『そこだけ時間が止まってる』みたいな感じだったんです。
それで、俺たちはカメラを回しながら祠の周りを歩き回ってたんですよ。そしたら…友達の一人が急に騒ぎ始めたんです。『右に何かいる!』とか、『赤い服の人が映ってる!』とか…。俺には何も見えなかったんだけど、じっと目を凝らしてみると、確かに…見えたんです。赤いものが。
それが動いてるのか、ただ揺れてるだけなのかも分からない。でも、そこに何かがいるのは分かった。友達の一人が『おい、これマジでやばいんじゃねぇか?帰ろうぜ』って言い出してさ。俺も…本当は帰りたかった。でも、その時は、なんでか分からないけど、『もう少しだけ』って思っちゃったんだよね。たぶん、あの時点で俺たちは…。
祠の中が気になって、扉を開けようとしたんです。で、扉に手をかけた瞬間、太鼓の音が急に大きくなった。ドンドンドンって、心臓に響くような音でさ…。それで、誰かが後ろで叫んだんですよ。『あいつがいない!』って。
振り返ると、友達の一人がいなくなってた。さっきまでそこにいたのに、どこにもいない。もう一人の友達と必死で名前を呼んだんだけど、返事はなかった。で、その後…何があったのかは、正直、よく覚えてないんです。ただ、気づいたら俺たちは車の中に戻ってて、何も言わずにその場を離れました。
最後に一つだけ。N村とか、赤い祭服の噂を聞いて興味本位で行こうなんて思わないでください。俺の友達みたいになりたくなかったら…絶対に行かないほうがいい。
…こんな話を聞いてくれて、ありがとう。俺が話せるのはこれが全部です。真実が何なのかは…俺にも分かりません。でも、もし…それを知りたいと思うなら…それは自由です。ただ、その先に何があるかは、俺にはどうにもできません。じゃあ、また、どこかで。
…こんばんは。えーっと、まぁ、はじめて聞く人も多いかもしれませんね。僕は…タカシといいます。以前は、心霊スポットを巡る動画を上げてたんですけど…まぁ、それももう、けっこう前の話です。
正直、あんまりこういう話をするのは得意じゃないんですけど、今日は…話さなきゃいけない気がしてるんです。どうしてかって?それは、俺もよくわかりません。でも、これだけは覚えておいてほしい。この話は、ただの作り話じゃないってことです。少なくとも俺にとっては…ね。
まぁ、今回は、その話の中でも『赤い祭服』について、僕が体験したことを話そうと思います。これは…俺がまだ配信をやってた頃に、ある村に行った時の話です。
覚えてるんですよね。最初はリスナーからのリクエストでした。『N村行ってみてください』っていうコメントがあってさ。N村って、知ってますか?ネットで時々話題になる『行ってはいけない村』ってやつです。
その村の特徴は、赤い祭服を着た人影が目撃されるとか、太鼓の音が聞こえるとか、そんな話ばっかりで…。俺も最初は、『あーまたこういう系ね』なんて軽く考えてたんですよ。ネットで調べても、場所が曖昧で、関東だとか九州だとか、どこが本当なのか分からない。だからまぁ、どこかそれっぽい場所に行けばいいやって、適当に候補を絞ってみたんです。
で、友達二人を誘って車で向かったんですよね。あの時の俺たちは…本当に、何も分かってなかったんだと思います。
覚えてるのは…車で山道を登っていった時のことです。最初は普通の田舎道だったんですけど、進むにつれて…なんか空気が変わってくるんですよね。湿っぽいっていうか、寒いっていうか…。
それから、太鼓みたいな音が、どこからか微かに聞こえてきてさ。でも、周りには家どころか人影もない。俺たち、『誰か祭りでもやってんのかな』なんて冗談半分で話してたんですけど、まぁ、今思えばあれが…ね。
で、やっとそれっぽい場所に着いたんですけど、そこには、古い祠がポツンとあったんです。苔だらけでさ、周りには小さな地蔵とか、文字の消えかけた石碑とかが散らばってた。なんだろうな…不気味っていうか、『そこだけ時間が止まってる』みたいな感じだったんです。
それで、俺たちはカメラを回しながら祠の周りを歩き回ってたんですよ。そしたら…友達の一人が急に騒ぎ始めたんです。『右に何かいる!』とか、『赤い服の人が映ってる!』とか…。俺には何も見えなかったんだけど、じっと目を凝らしてみると、確かに…見えたんです。赤いものが。
それが動いてるのか、ただ揺れてるだけなのかも分からない。でも、そこに何かがいるのは分かった。友達の一人が『おい、これマジでやばいんじゃねぇか?帰ろうぜ』って言い出してさ。俺も…本当は帰りたかった。でも、その時は、なんでか分からないけど、『もう少しだけ』って思っちゃったんだよね。たぶん、あの時点で俺たちは…。
祠の中が気になって、扉を開けようとしたんです。で、扉に手をかけた瞬間、太鼓の音が急に大きくなった。ドンドンドンって、心臓に響くような音でさ…。それで、誰かが後ろで叫んだんですよ。『あいつがいない!』って。
振り返ると、友達の一人がいなくなってた。さっきまでそこにいたのに、どこにもいない。もう一人の友達と必死で名前を呼んだんだけど、返事はなかった。で、その後…何があったのかは、正直、よく覚えてないんです。ただ、気づいたら俺たちは車の中に戻ってて、何も言わずにその場を離れました。
最後に一つだけ。N村とか、赤い祭服の噂を聞いて興味本位で行こうなんて思わないでください。俺の友達みたいになりたくなかったら…絶対に行かないほうがいい。
…こんな話を聞いてくれて、ありがとう。俺が話せるのはこれが全部です。真実が何なのかは…俺にも分かりません。でも、もし…それを知りたいと思うなら…それは自由です。ただ、その先に何があるかは、俺にはどうにもできません。じゃあ、また、どこかで。



