混乱しながら質問するが、大翔も記憶がないようで左右に首をふるだけだった。
頭痛が治まるのを待ってからテントの外へ出ると、外はまだ明るくて木々の間から太陽のゆらめきが落ちてきている。
「玲央奈と泰河は?」
テントの外を歩いてみてもふたりの姿は見当たらない。
「捜さないと」
大翔がそう呟いて荷物の中からスマホを取り出す。
と、そのときだった。
川の対岸へ目を凝らしていた真由が「あれ!!」と、大きな声を上げた。
「どうした?」
「村が……」
そう言ったきり絶句してしまう。
川の向こうにあった簡素な村は跡形もなく消え去り、そこには古い木が何本も地面から突き出ていた。
頭痛が治まるのを待ってからテントの外へ出ると、外はまだ明るくて木々の間から太陽のゆらめきが落ちてきている。
「玲央奈と泰河は?」
テントの外を歩いてみてもふたりの姿は見当たらない。
「捜さないと」
大翔がそう呟いて荷物の中からスマホを取り出す。
と、そのときだった。
川の対岸へ目を凝らしていた真由が「あれ!!」と、大きな声を上げた。
「どうした?」
「村が……」
そう言ったきり絶句してしまう。
川の向こうにあった簡素な村は跡形もなく消え去り、そこには古い木が何本も地面から突き出ていた。



