「真由から手を離せ!」
大翔が男の子の手を引き剥がそうとするけれど、それでもビクともしない。

信じられない力に大翔の両目が大きく見開かれた。
「僕たち遊んでほしいんだ。ただ、それだけなんだ」

「わ、わかった! 遊ぶ、遊ぶから手を離して!」
痛みで感覚が麻痺してきたとき、真由は涙を浮かべて叫んだ。

すると男の子は満足そうに笑ってようやく真由から手を離したのだった。