山の中の空気は街中と違って清く済んで、胸の奥まで冷やされていくようだった。
「うーん、気持ちいいね!」
両手を伸ばして肺いっぱいに空気を吸い込んだ玲央奈は大学1の美人で、つい先月行われたN大学ミスコンでトップに立った。
化粧化がなくても整った堀の深い顔立ちをしていて、肌は抜けるような透明感がある。
そんな玲央奈とは対照的に友人の真由は平凡な顔立ちで、化粧を落とせば眉毛がなくなってしまうような一般的な美人だった。
「この辺にテントをたてるか」
大きな荷物を持っていた泰河が平らな地面にテント用具をおろしながら言った。
このあたりではキャンプをやっている若者が多く来るみたいで、あちこちに焚き火をした跡が見られた。
正式なキャンプ場ではないけれど、近くに川もあって丁度いい。
泰河に近づくと強いタバコの臭いがツンッと鼻腔を刺激して真由は顔をしかめた。
泰河はいついかなるときもタバコだけは手放さないヘビースモーカーなのだ。
「よし、やるか」
一番最後尾をついてきていた大翔がようやく追いついてきた。
「大翔大丈夫? 疲れてるんじゃない?」
真由に聞かれて大翔が大げさに肩をすくめてみせた。
「うーん、気持ちいいね!」
両手を伸ばして肺いっぱいに空気を吸い込んだ玲央奈は大学1の美人で、つい先月行われたN大学ミスコンでトップに立った。
化粧化がなくても整った堀の深い顔立ちをしていて、肌は抜けるような透明感がある。
そんな玲央奈とは対照的に友人の真由は平凡な顔立ちで、化粧を落とせば眉毛がなくなってしまうような一般的な美人だった。
「この辺にテントをたてるか」
大きな荷物を持っていた泰河が平らな地面にテント用具をおろしながら言った。
このあたりではキャンプをやっている若者が多く来るみたいで、あちこちに焚き火をした跡が見られた。
正式なキャンプ場ではないけれど、近くに川もあって丁度いい。
泰河に近づくと強いタバコの臭いがツンッと鼻腔を刺激して真由は顔をしかめた。
泰河はいついかなるときもタバコだけは手放さないヘビースモーカーなのだ。
「よし、やるか」
一番最後尾をついてきていた大翔がようやく追いついてきた。
「大翔大丈夫? 疲れてるんじゃない?」
真由に聞かれて大翔が大げさに肩をすくめてみせた。