その後、泣きながら先輩に見たものを話した。万が一、徘徊した入居者が間違えてゴミ捨て場に侵入した可能性を考えて先輩と2人でもう一度見に行ったけど、誰もいなかった。
私があの時確かに見た、聞いたあれを、忘れることができない。
あれはただの幽霊じゃない。「お漏らししてごめんなさい」なんて、きっと、いや絶対にあれは。
「おい、またオムツ外してる! シーツもう変えないから、今日はそのまま過ごしてくださいよ」
「車椅子使ってください。1人じゃ歩けないんだから……、それで転んだらこっちのせいになるんですよ! ちょっと、誰か! 紐か何か縛るもの持ってきて」
「またご飯吐き出して……。食べないならもう下げますね。今日は食事なしです」
「あーあ、これはお仕置きが必要ですね」
絶対に、あれは……。
完
私があの時確かに見た、聞いたあれを、忘れることができない。
あれはただの幽霊じゃない。「お漏らししてごめんなさい」なんて、きっと、いや絶対にあれは。
「おい、またオムツ外してる! シーツもう変えないから、今日はそのまま過ごしてくださいよ」
「車椅子使ってください。1人じゃ歩けないんだから……、それで転んだらこっちのせいになるんですよ! ちょっと、誰か! 紐か何か縛るもの持ってきて」
「またご飯吐き出して……。食べないならもう下げますね。今日は食事なしです」
「あーあ、これはお仕置きが必要ですね」
絶対に、あれは……。
完

