「お、おはようございます!」
「おはよ〜、今日も寒いねー?」
「は、はい!」
いつものように声をかけられて、いつものように私も返事をする。
私の役目はいい子ちゃんでいること。
ぶりっ子すぎてもダメ。
可愛くなくてもダメ。
中間の、お姫様みたいな女の子を、私は求められている。
段々疲れてきて、屋上へと足を早める。
屋上には誰一人として来ない。
私、花音羽咲、美影冴、麗蝶潤雫がいるから。
通称学園3大美少女…らしい…
あほらし。
「姫ちゃん」
「冴さんそのあだ名やめてください。正直姫って好きじゃないんですよ」
「えー?似合うのに~」
最年長…と言っても18で女王枠の冴さん。
冴さんは一切キャラが変わらない…
まあ、女王様だからか。
「羽咲はさー、面倒くさくないの?キャラ作んの」
「…まあまあめんどい」
「やめればいいのに」
お嬢様枠の潤雫はこんなこと言いながら結構猫被ってるほうだと思う…
なんて考えていると
「てかさ」
と声をかけられる。
「んー?」
「さっきの男知り合い?」
「男?」
首を傾げるとさっきの!と言われるけど誰だか全くわからない。
沢山いすぎてわかんないわ。
「ええー?あの茶髪の男」
「あー!」
私の脳裏に一人の男が浮かんだ。
あいつね、あいつ…
「知り合いっていうか一方的に絡んでくるだけ。あー、気持ち悪い。どーでもいーし」
「あ…」
潤雫が声を漏らし、冴さんも続いて少し顔が強張る。
二人とも私の後ろを見ているので振り向いてみると夜神狼が立っていた。
私たちは顔を青くする。
最悪だ…今の話し聞かれた。
「ふっ…まさか学園三大美女の姫枠、花音羽咲がめんどくさい、キモいって、な?」
「ちっ…いいよ、なんでもしたげる。けど、変わりに黙ってて」
私がそう言うとフッと笑う夜神。
なんだこいつ…
「いーよ、黙っててあげる♪お嬢様と女王様は帰っていーよ♪」
「ちょっと、羽咲…」
焦っている潤雫と冴さんを押して屋上から出す。
「大丈夫だから!」
「羽咲…」
まだ渋っている二人だったけど仕方ない。
バラされるよりは断然ましだ。
「で?なにお願いしたいの?」
「…ふふっ」
さっきと同じようにフッと笑う夜神。
私の髪に指を絡ませてくる。
ちょっと、
「なによ!早く言って!」
「俺の彼女になって?」
「なっ!なに言って…!」
「バラされたくないんでしょ?」
「っ…わかったわ」
少し暑い夏、うさぎのお姫様は狼の手の中に…
「おはよ〜、今日も寒いねー?」
「は、はい!」
いつものように声をかけられて、いつものように私も返事をする。
私の役目はいい子ちゃんでいること。
ぶりっ子すぎてもダメ。
可愛くなくてもダメ。
中間の、お姫様みたいな女の子を、私は求められている。
段々疲れてきて、屋上へと足を早める。
屋上には誰一人として来ない。
私、花音羽咲、美影冴、麗蝶潤雫がいるから。
通称学園3大美少女…らしい…
あほらし。
「姫ちゃん」
「冴さんそのあだ名やめてください。正直姫って好きじゃないんですよ」
「えー?似合うのに~」
最年長…と言っても18で女王枠の冴さん。
冴さんは一切キャラが変わらない…
まあ、女王様だからか。
「羽咲はさー、面倒くさくないの?キャラ作んの」
「…まあまあめんどい」
「やめればいいのに」
お嬢様枠の潤雫はこんなこと言いながら結構猫被ってるほうだと思う…
なんて考えていると
「てかさ」
と声をかけられる。
「んー?」
「さっきの男知り合い?」
「男?」
首を傾げるとさっきの!と言われるけど誰だか全くわからない。
沢山いすぎてわかんないわ。
「ええー?あの茶髪の男」
「あー!」
私の脳裏に一人の男が浮かんだ。
あいつね、あいつ…
「知り合いっていうか一方的に絡んでくるだけ。あー、気持ち悪い。どーでもいーし」
「あ…」
潤雫が声を漏らし、冴さんも続いて少し顔が強張る。
二人とも私の後ろを見ているので振り向いてみると夜神狼が立っていた。
私たちは顔を青くする。
最悪だ…今の話し聞かれた。
「ふっ…まさか学園三大美女の姫枠、花音羽咲がめんどくさい、キモいって、な?」
「ちっ…いいよ、なんでもしたげる。けど、変わりに黙ってて」
私がそう言うとフッと笑う夜神。
なんだこいつ…
「いーよ、黙っててあげる♪お嬢様と女王様は帰っていーよ♪」
「ちょっと、羽咲…」
焦っている潤雫と冴さんを押して屋上から出す。
「大丈夫だから!」
「羽咲…」
まだ渋っている二人だったけど仕方ない。
バラされるよりは断然ましだ。
「で?なにお願いしたいの?」
「…ふふっ」
さっきと同じようにフッと笑う夜神。
私の髪に指を絡ませてくる。
ちょっと、
「なによ!早く言って!」
「俺の彼女になって?」
「なっ!なに言って…!」
「バラされたくないんでしょ?」
「っ…わかったわ」
少し暑い夏、うさぎのお姫様は狼の手の中に…