今までになく支離滅裂な手紙だった。怯えているのに他人事のような、感謝しているのか呪っているのか分からない、愉しんでいるような節さえある文面だ。
三週間のうちに、一体A君の身に何が起きたのだろう。この手紙が創作ではなく本当に怪異なら、人間の理解がおよばないのは当然だ。しかし怪異だって現象だ。ある程度の理屈と法則性は存在する。
筆者はこれまでのA君とのやり取りをもとに、白い女の怪異について整理することにした。
①女は白い服、長い黒髪という典型的な幽霊の装いをしている。
②姿を見る、話しを聞くなど、白い女と何らかの形で係わると標的となる。
③標的となると負傷・発狂・失踪、死亡などの不幸に見舞われる。なお、周囲の人間にも個人差はあれ障りがある。
④白い女は標的との距離を少しずつ縮めていく。
⑤一度標的に選んだ者には、いつまでも憑いてくる。
⑥白い女に関わって無事なのは現在A君のみである。(白い女と深い接点のないA君の両親は除く)
現時点ではっきり言えるのはこのくらいだ。A君に話を聞けば、もっと詳しく分るかもしれない。
住所を晒すなら電話番号も載せておいてくれれば、すぐに連絡ができたのに。
A君はなぜ電話番号を知らせなかったのだろう。家族に内緒で相談したかったのかもしれないが、鍵っ子なのだからいくらでも方法はあったはずだ。それに、祖母が死ぬ前は両親も多少は怪現象に悩まされていたのだから、今さら隠す意味が無い。
やっぱり手紙は手のこんだ悪戯なのか。
しかし数年がかりの悪戯というのも変だ。どうにも気になってしまい、なかなか他の仕事に手がつかない。こうなれば、怪異の正体を確かめるしかない。
三週間のうちに、一体A君の身に何が起きたのだろう。この手紙が創作ではなく本当に怪異なら、人間の理解がおよばないのは当然だ。しかし怪異だって現象だ。ある程度の理屈と法則性は存在する。
筆者はこれまでのA君とのやり取りをもとに、白い女の怪異について整理することにした。
①女は白い服、長い黒髪という典型的な幽霊の装いをしている。
②姿を見る、話しを聞くなど、白い女と何らかの形で係わると標的となる。
③標的となると負傷・発狂・失踪、死亡などの不幸に見舞われる。なお、周囲の人間にも個人差はあれ障りがある。
④白い女は標的との距離を少しずつ縮めていく。
⑤一度標的に選んだ者には、いつまでも憑いてくる。
⑥白い女に関わって無事なのは現在A君のみである。(白い女と深い接点のないA君の両親は除く)
現時点ではっきり言えるのはこのくらいだ。A君に話を聞けば、もっと詳しく分るかもしれない。
住所を晒すなら電話番号も載せておいてくれれば、すぐに連絡ができたのに。
A君はなぜ電話番号を知らせなかったのだろう。家族に内緒で相談したかったのかもしれないが、鍵っ子なのだからいくらでも方法はあったはずだ。それに、祖母が死ぬ前は両親も多少は怪現象に悩まされていたのだから、今さら隠す意味が無い。
やっぱり手紙は手のこんだ悪戯なのか。
しかし数年がかりの悪戯というのも変だ。どうにも気になってしまい、なかなか他の仕事に手がつかない。こうなれば、怪異の正体を確かめるしかない。