皆さんに、私が読んだある本の紹介をしたい。
「たとえば一人暮らしのアパートの…」から始まる、小説のようなルポルタージュのような本だった。
その本を読んでからというもの、私の周りではおかしなことが続くようになった。
本の名前、筆者の名前は明かせないので、この先は仮に本を『ある本』、著者を「N」としておく。
とても奇妙な本だった。
本の後書きには一切の著作権を放棄する旨、内容の転写と二次利用は自由である旨が明記されていた。それだけも奇妙なのに、本のタイトルや著者名の口外は固く禁じるとあった。
念のためインターネットで調べてみたが、本のタイトルで検索しても、著者名で検索しても、一切の情報は拾えなかった。
私はその本をある人から譲り受けた。そして奇妙な体験をした。
この本を読むにあたって、いくつかの注意事項がある。それについては次章の引用でNがすべて語ってくれる。
ここで私自身について、お話させていただこう。
私は幼い頃から怪談が好きで、学級文庫や図書館の怖い本を読み漁り、成長してからはインターネットのオカルト板や怪談ライブなどにしばしば出入りしている。それが高じて昼間は社会人として普通に働きながらも趣味で怪談を書き、時には雑誌で短い記事や話を書かせてもらう事もある(残念ながら、名前が出るような大した記事ではないが)。
ゆえに、こうしてあの本を手にすることになったのかもしれない。
さて、これ以上の自分語りは興ざめだと思うので、早速、Nの本について記す。
「たとえば一人暮らしのアパートの…」から始まる、小説のようなルポルタージュのような本だった。
その本を読んでからというもの、私の周りではおかしなことが続くようになった。
本の名前、筆者の名前は明かせないので、この先は仮に本を『ある本』、著者を「N」としておく。
とても奇妙な本だった。
本の後書きには一切の著作権を放棄する旨、内容の転写と二次利用は自由である旨が明記されていた。それだけも奇妙なのに、本のタイトルや著者名の口外は固く禁じるとあった。
念のためインターネットで調べてみたが、本のタイトルで検索しても、著者名で検索しても、一切の情報は拾えなかった。
私はその本をある人から譲り受けた。そして奇妙な体験をした。
この本を読むにあたって、いくつかの注意事項がある。それについては次章の引用でNがすべて語ってくれる。
ここで私自身について、お話させていただこう。
私は幼い頃から怪談が好きで、学級文庫や図書館の怖い本を読み漁り、成長してからはインターネットのオカルト板や怪談ライブなどにしばしば出入りしている。それが高じて昼間は社会人として普通に働きながらも趣味で怪談を書き、時には雑誌で短い記事や話を書かせてもらう事もある(残念ながら、名前が出るような大した記事ではないが)。
ゆえに、こうしてあの本を手にすることになったのかもしれない。
さて、これ以上の自分語りは興ざめだと思うので、早速、Nの本について記す。