最後に
ILLYこと、木村雅美が海外で譲ってもらったとされる染色剤は、アマゾンの奥地で先住民族が昔ながらに使用している特殊な配合のシロモノではないかと疑っている。
キノコ等の植物由来の物だということは、検証で明らかになったが、配合方法や時間が経ってから発動するしくみは分かっていない。
先住民族は、木村雅美を現地で殺す予定だったのだろう。木村雅美が接触した先住民族は、染色剤らしき物を、悪魔祓いや侵略者に対して殺人の儀式等のために使用していたのではないか?染色剤を使用後、何らかの呪文や行為等で、発動する仕組みによって。
その地域に入った者は、行方不明や安否不明になっている者が多く、政府から危険区域として、立ち入り禁止区域として指定されている。
どういう経緯か、木村雅美はその区域に侵入でき、運良く、木村雅美は逃れられた。もし、その場で使用していたら、日本に帰国することは叶わなかったのではないか?
赤井は、来週、木村雅美が訪れた現地に視察に行くことが決定した。先住民族のこの推測が本当か調べるためだ。
白石も一緒だが、あいつはすぐ騙されるからもしかしたら簡単に殺されるかもしれない。まぁ、鬱陶しいやつだから、構わない。現地の流行り病で殉職したことにしてしまえばいい。
なお、白石には、俺の考えているこの推測を話していない。
「どういう配合の薬物なのか、現地のガイドさんに教えてもらいましょう。」
なんて、のんきな事を言っている。ガイドなんてそもそもいるはずがない。立ち入り禁止区域に侵入するっていうのに、そんなことも把握してないらしい。
白石が視察の資料を準備している赤井に言った。
「赤井さんが、事件の犯人だったら、誰か殺したい人いますか?」
赤井は、ビクッとしたが、悟られないように顔を背けて言った。
「さぁ、ダレーだろうな。」
「誰って、誰かいるでしょう?ムカつく上司とか、赤井さん、いないんっすか?僕はいますよ。青木刑事です。
いつも、僕のこと、トロい、馬鹿だって言ってくんっすよー。新人なんだから仕方なくないっすか?この前なんて、レポートの誤字が5字あったからって、みんなの見ている前で、2時間も立ちっぱなしで説教されましたよ。」
「誤字が5字って、ダジャレかよ。」
赤井は、クスッと笑った。
「赤井さん、僕の話、聞いてます?」
俺は、先住民族のあの染色剤を、視察後にこっそり家に貰って帰ろうと思っている。
帰国して、あの忌々しく舌が回る醜い妻に、こう言うんだ。
「愛するダレー、海外のお土産のお菓子だよ。」
邪魔者が居なくなったら、エマ、やっとお前を私だけの物にすることができる。
世界で一番美しく、一番愛してるエマ!
ILLYこと、木村雅美が海外で譲ってもらったとされる染色剤は、アマゾンの奥地で先住民族が昔ながらに使用している特殊な配合のシロモノではないかと疑っている。
キノコ等の植物由来の物だということは、検証で明らかになったが、配合方法や時間が経ってから発動するしくみは分かっていない。
先住民族は、木村雅美を現地で殺す予定だったのだろう。木村雅美が接触した先住民族は、染色剤らしき物を、悪魔祓いや侵略者に対して殺人の儀式等のために使用していたのではないか?染色剤を使用後、何らかの呪文や行為等で、発動する仕組みによって。
その地域に入った者は、行方不明や安否不明になっている者が多く、政府から危険区域として、立ち入り禁止区域として指定されている。
どういう経緯か、木村雅美はその区域に侵入でき、運良く、木村雅美は逃れられた。もし、その場で使用していたら、日本に帰国することは叶わなかったのではないか?
赤井は、来週、木村雅美が訪れた現地に視察に行くことが決定した。先住民族のこの推測が本当か調べるためだ。
白石も一緒だが、あいつはすぐ騙されるからもしかしたら簡単に殺されるかもしれない。まぁ、鬱陶しいやつだから、構わない。現地の流行り病で殉職したことにしてしまえばいい。
なお、白石には、俺の考えているこの推測を話していない。
「どういう配合の薬物なのか、現地のガイドさんに教えてもらいましょう。」
なんて、のんきな事を言っている。ガイドなんてそもそもいるはずがない。立ち入り禁止区域に侵入するっていうのに、そんなことも把握してないらしい。
白石が視察の資料を準備している赤井に言った。
「赤井さんが、事件の犯人だったら、誰か殺したい人いますか?」
赤井は、ビクッとしたが、悟られないように顔を背けて言った。
「さぁ、ダレーだろうな。」
「誰って、誰かいるでしょう?ムカつく上司とか、赤井さん、いないんっすか?僕はいますよ。青木刑事です。
いつも、僕のこと、トロい、馬鹿だって言ってくんっすよー。新人なんだから仕方なくないっすか?この前なんて、レポートの誤字が5字あったからって、みんなの見ている前で、2時間も立ちっぱなしで説教されましたよ。」
「誤字が5字って、ダジャレかよ。」
赤井は、クスッと笑った。
「赤井さん、僕の話、聞いてます?」
俺は、先住民族のあの染色剤を、視察後にこっそり家に貰って帰ろうと思っている。
帰国して、あの忌々しく舌が回る醜い妻に、こう言うんだ。
「愛するダレー、海外のお土産のお菓子だよ。」
邪魔者が居なくなったら、エマ、やっとお前を私だけの物にすることができる。
世界で一番美しく、一番愛してるエマ!