両親達を自宅に招待し癌の告白をしてから、ほとんど毎日といっていいほど、三人のうちの誰かから連絡がくるようになった。
特に父親の真司からの連絡が一番多かった。
有り難いことなのだが、ちょっと過保護すぎでは?…と、内心ちょっとだけ思いながらも、父親の愛を毎回かみしめていた。
そんなある日、信也が真理へ提案をしてきた。
「ねっ…まーちゃん、覚えてる?前に、俺が言ったこと…いっぱい、まーちゃんのやりたい事、一緒にしよう…て、話ししたこと…」
「うん…もちろん、覚えてるよ…めっちゃ嬉しかったもん」
「そっか…じゃあさ、これにまーちゃんのやりたい事とか、行きたいとことか、リストアップしてみない?」
そう言って信也は一冊のノートを真理に差し出した。
「あぁ~、なるほど…そうね…いいねぇ…楽しそう…」
ノートを受け取りながら真理は嬉しそうに笑顔で答えた。
「あっ、あとさ…まーちゃんの仕事のことなんだけど…」
「うん、わかってる…私も、さすがに限界かな…て思って…今日、施設長と事務長に話して正直、結構急だったしちょっと無理言っちゃったけど、今週いっぱいで辞めることに…あっ、ごめん…相談も無しに…」
「うん…大丈夫だよ、そっか…ちゃんと考えてたんだね…まーちゃんのことはまーちゃんに任せる…」
「わかった…ありがと…」
そう言って真理はノートを開き、早速やりたい事などをいくつか記入していった。
「ね、しん君…早速だけど、一つやりたい事やってもいいかな?…このさ、友人家族と会う、ていうの…しん君も知ってる、みーちゃん夫婦…」
「あぁ~…うん…何回か会ったことある…覚えてるよ、確か…まーちゃんの看護大からの親友だろ?あっ、そうそう!旦那さん、お義父さんと同じ海上自衛官だっけ?」
「そうそう!大学からの私の大切な親友…旦那さん…ほんと偶然だったんだけどね、パパと一緒にP-3Cに乗ってたこともある人なのよねぇ…みーちゃんに紹介されて話を色々してるうちに、タカさんも私もえっ?…て感じで、お互いびっくりしたの覚えてる…」
真理の会いたい友人家族…
彼女の名前は、阿部美帆(あべみほ)。旧姓、嶋田。
日本赤十字看護大学 看護学部で真理と同級生だった頃からの、大切な親友だ。
結婚相手の貴幸(たかゆき)の職業が、転勤族の自衛官だった為、看護師を辞めて専業主婦になった。
夫の貴幸は、海上自衛隊の航空隊でパイロットをしている。
そして実は、海上自衛隊 岩国航空基地での勤務期間、真理の父親、真司と一緒にP-3C(固定翼哨戒機(こていよくしょうかいき))に乗機していたという。
現在は、鹿屋航空基地にてP-3Cに乗機している。
その二人には今年5歳になる娘、杏樹(あんじゅ)がおり、真理と信也の結婚式にも親子三人で出席してくれた。
その時の貴幸と真理の父親との再会は、なかなかの盛り上がりだったそうだ。
真理はその阿部家族に、会いたいのだ。
現在は鹿児島県の鹿屋市在住だということなので、連絡を取り都合を合わせて真理達が出向こうと思っているわけだが…
それなりに連絡は取り合ってはいるが、直接会ったのは去年の夏に真理達が在住する佐世保へ家族旅行も兼ねて阿部家が来た際、会って一緒に食事したのが最後だ。
なので会うのは約一年近くぶりになる。
「手術とか色々と大変になる前に、みーちゃん達に会いたいんだ…まだ、見た目が変わらないうちに…」
真理はそう言うと、少し寂しそうに笑った。
「じゃ、その時に美帆さん達に話すの?まーちゃんのこと…」
「うん…そのつもり…みーちゃんだって、今は現役離れてても、元は私と一緒に大学病院でバリバリに看護師してたんだもん…理解してくれるはずだし、わかってくれるはず…なんたって、私の親友だし?…」
他にも友人と呼べる人は何人かいるが、やはりどうしても会ってきちんと自分の口で知らせたい、話がしたい…
それと同時に、何故か凄く美帆に会いたい…と真理の中でその気持ちが無性に強く胸の中で高鳴っった。
「そうなると…早めに連絡とってお互いの都合、合わせなきゃ…俺の休みもだけど…あっちだって旦那さんの休みや都合もあるだろうし…」
「そだね…んじゃ…善は急げ、思い立ったら吉日…早速、連絡してみる…」
そう言って真理は携帯を手に取ると、まずはいつものように美帆のLINEへ送った。
すると、直ぐに返答が返ってきた。
それを見ると、真理は嬉しそうに笑ったかと思うと、次はLINEではなく電話をかけた。
〜♪♫~♪♫~♪♫~…
数秒ほど鳴ったかと思うと、携帯の先から美帆の元気な声が聞こえてきた。
「もしもぉ〜し…まーちゃん、久しぶりぃ…」
「あっ…みーちゃん、久しぶり…急にごめんね…」
「大丈夫よぉ…ちょうど、お風呂から上がって、くつろいでたとこだから…で…どしたの?」
「うん…あのさ、実は…………」
真理は美帆に、久しぶりに会いたい…ということ、そして鹿屋に会いに行こうと思っている…家族も一緒に食事でもどうか…ということを伝え、阿部家の都合を聞いた。
真理からの思いもよらない嬉しい提案、お誘いに美帆はさっきより更に明るい声で答えてきた。
携帯から漏れてくるその声は、本当に嬉しそうな様子が想像できるくらいだった。
そして同様、嬉しそうな様子で話をする真理の姿があった。
…30分ほどの会話の後、貴幸の勤務の都合を考慮した結果、一週間後くらいがベストだということだった。
そして信也もお休みを取ってくれるということで、二泊三日ほどで真理達が鹿屋に会いに行く…と、いうことで話はまとまった。
前日に真理からもう一度連絡を…という約束をし、電話を切った。
電話を切った後も、真理は嬉しそうに興奮状態だった。
久しぶりに会える親友…
もちろん、それも興奮する原因の一つだが、真理にとってはそれだけではなかった。
信也と二人で久しぶりの旅行…
それが真理にとって親友との再会と同じくらい、本当に嬉しい出来事なのだ。
そんな気持ちで、もう今から楽しみでしょうがない…というような様子ではしゃぐ真理の本音を、信也は知ってか知らずか愛しそうに見つめていた。
特に父親の真司からの連絡が一番多かった。
有り難いことなのだが、ちょっと過保護すぎでは?…と、内心ちょっとだけ思いながらも、父親の愛を毎回かみしめていた。
そんなある日、信也が真理へ提案をしてきた。
「ねっ…まーちゃん、覚えてる?前に、俺が言ったこと…いっぱい、まーちゃんのやりたい事、一緒にしよう…て、話ししたこと…」
「うん…もちろん、覚えてるよ…めっちゃ嬉しかったもん」
「そっか…じゃあさ、これにまーちゃんのやりたい事とか、行きたいとことか、リストアップしてみない?」
そう言って信也は一冊のノートを真理に差し出した。
「あぁ~、なるほど…そうね…いいねぇ…楽しそう…」
ノートを受け取りながら真理は嬉しそうに笑顔で答えた。
「あっ、あとさ…まーちゃんの仕事のことなんだけど…」
「うん、わかってる…私も、さすがに限界かな…て思って…今日、施設長と事務長に話して正直、結構急だったしちょっと無理言っちゃったけど、今週いっぱいで辞めることに…あっ、ごめん…相談も無しに…」
「うん…大丈夫だよ、そっか…ちゃんと考えてたんだね…まーちゃんのことはまーちゃんに任せる…」
「わかった…ありがと…」
そう言って真理はノートを開き、早速やりたい事などをいくつか記入していった。
「ね、しん君…早速だけど、一つやりたい事やってもいいかな?…このさ、友人家族と会う、ていうの…しん君も知ってる、みーちゃん夫婦…」
「あぁ~…うん…何回か会ったことある…覚えてるよ、確か…まーちゃんの看護大からの親友だろ?あっ、そうそう!旦那さん、お義父さんと同じ海上自衛官だっけ?」
「そうそう!大学からの私の大切な親友…旦那さん…ほんと偶然だったんだけどね、パパと一緒にP-3Cに乗ってたこともある人なのよねぇ…みーちゃんに紹介されて話を色々してるうちに、タカさんも私もえっ?…て感じで、お互いびっくりしたの覚えてる…」
真理の会いたい友人家族…
彼女の名前は、阿部美帆(あべみほ)。旧姓、嶋田。
日本赤十字看護大学 看護学部で真理と同級生だった頃からの、大切な親友だ。
結婚相手の貴幸(たかゆき)の職業が、転勤族の自衛官だった為、看護師を辞めて専業主婦になった。
夫の貴幸は、海上自衛隊の航空隊でパイロットをしている。
そして実は、海上自衛隊 岩国航空基地での勤務期間、真理の父親、真司と一緒にP-3C(固定翼哨戒機(こていよくしょうかいき))に乗機していたという。
現在は、鹿屋航空基地にてP-3Cに乗機している。
その二人には今年5歳になる娘、杏樹(あんじゅ)がおり、真理と信也の結婚式にも親子三人で出席してくれた。
その時の貴幸と真理の父親との再会は、なかなかの盛り上がりだったそうだ。
真理はその阿部家族に、会いたいのだ。
現在は鹿児島県の鹿屋市在住だということなので、連絡を取り都合を合わせて真理達が出向こうと思っているわけだが…
それなりに連絡は取り合ってはいるが、直接会ったのは去年の夏に真理達が在住する佐世保へ家族旅行も兼ねて阿部家が来た際、会って一緒に食事したのが最後だ。
なので会うのは約一年近くぶりになる。
「手術とか色々と大変になる前に、みーちゃん達に会いたいんだ…まだ、見た目が変わらないうちに…」
真理はそう言うと、少し寂しそうに笑った。
「じゃ、その時に美帆さん達に話すの?まーちゃんのこと…」
「うん…そのつもり…みーちゃんだって、今は現役離れてても、元は私と一緒に大学病院でバリバリに看護師してたんだもん…理解してくれるはずだし、わかってくれるはず…なんたって、私の親友だし?…」
他にも友人と呼べる人は何人かいるが、やはりどうしても会ってきちんと自分の口で知らせたい、話がしたい…
それと同時に、何故か凄く美帆に会いたい…と真理の中でその気持ちが無性に強く胸の中で高鳴っった。
「そうなると…早めに連絡とってお互いの都合、合わせなきゃ…俺の休みもだけど…あっちだって旦那さんの休みや都合もあるだろうし…」
「そだね…んじゃ…善は急げ、思い立ったら吉日…早速、連絡してみる…」
そう言って真理は携帯を手に取ると、まずはいつものように美帆のLINEへ送った。
すると、直ぐに返答が返ってきた。
それを見ると、真理は嬉しそうに笑ったかと思うと、次はLINEではなく電話をかけた。
〜♪♫~♪♫~♪♫~…
数秒ほど鳴ったかと思うと、携帯の先から美帆の元気な声が聞こえてきた。
「もしもぉ〜し…まーちゃん、久しぶりぃ…」
「あっ…みーちゃん、久しぶり…急にごめんね…」
「大丈夫よぉ…ちょうど、お風呂から上がって、くつろいでたとこだから…で…どしたの?」
「うん…あのさ、実は…………」
真理は美帆に、久しぶりに会いたい…ということ、そして鹿屋に会いに行こうと思っている…家族も一緒に食事でもどうか…ということを伝え、阿部家の都合を聞いた。
真理からの思いもよらない嬉しい提案、お誘いに美帆はさっきより更に明るい声で答えてきた。
携帯から漏れてくるその声は、本当に嬉しそうな様子が想像できるくらいだった。
そして同様、嬉しそうな様子で話をする真理の姿があった。
…30分ほどの会話の後、貴幸の勤務の都合を考慮した結果、一週間後くらいがベストだということだった。
そして信也もお休みを取ってくれるということで、二泊三日ほどで真理達が鹿屋に会いに行く…と、いうことで話はまとまった。
前日に真理からもう一度連絡を…という約束をし、電話を切った。
電話を切った後も、真理は嬉しそうに興奮状態だった。
久しぶりに会える親友…
もちろん、それも興奮する原因の一つだが、真理にとってはそれだけではなかった。
信也と二人で久しぶりの旅行…
それが真理にとって親友との再会と同じくらい、本当に嬉しい出来事なのだ。
そんな気持ちで、もう今から楽しみでしょうがない…というような様子ではしゃぐ真理の本音を、信也は知ってか知らずか愛しそうに見つめていた。
