「ばぶぅ、ばぶぅ!!」
うん、今のは赤ちゃん言葉で、『おい、どういう事だよ!!』と叫んだんだ。何で赤ちゃん言葉かって? それは俺が今、赤ん坊だからだ。そして赤ん坊の俺に見えている物、それは……。たくさんの大きな大きな木々だった。
生まれたばかりの体だからか、首を振ることもできず、ただただ目だけを動かしての、周辺の確認になってしまったが。
俺が入っている籠が、何かに寄りかかっているようで、少し斜めになっていたため。ただ寝ているよりも、少しだけ良く周りを確認することがき。
そうして見えた物が、どこまでも続く木々で。どう考えても、林の中か森の中って感じの場所だった。何で俺はこんな場所に?
事の始まりは、俺が地球で過労死したことだった。俺の元の名は大松祐介30歳。地球でブラック会社と言われる所で社畜として働いていた。しかしあまりの過酷な生活に、俺の体はついに限界を迎え、あえなく死ぬことに。
そうして次に目覚めた場所は、地球でいうところの天国のような場所で。そこで神だという老人に出会った。その神によると、俺の寿命は初めから30歳と決まっていて、これはどんなことがあっても覆ることはなかったと。
あれだけ必死に働いてきたのに、過労で死ぬなんて。しかも寿命は決まっていたなんて。
俺はもう少しお金が貯まったら仕事を辞め、ゆっくりと旅に出るつもりだったんだ。それなのに……。本当にその話しを聞いた時はガックリしてしまったよ。
だがそんなガックリする俺に、神は俺のこれからについて、良い話があると言ってきて。
どうも俺は、これといって可もなく不可もない人生を送ってきた、問題がない? 人間だったため。俺達が地獄と呼んでいるような場所には行かずに、次の人生を始められると。
そう、転生だ。それを聞き、次こそはスローライフを送ってやると誓った俺。こうして転生準備が整うまで、天国で暮らし始めた俺だが。その時は意外と早くやってきた。
天国には時間がないため。天国へ来てどのくらい経ったとは、はっきり言えないが。俺の感覚では1週間くらいで、俺の転生の時がやって来た。
こんなに早く転生できるのかと思いながら、転生前に神から説明を受けた俺。まず転生の最中だが、俺は特に何もすることはなく、流れに身を委ねるだけで良いと。
次に転生の最中に起こることとして、俺の記憶の消去が行われると言われた。転生先を楽しく? 暮らすために、知識が邪魔になる可能性があるので。転生している最中に、俺の地球での記憶を全て消し、その状態で新しい世界へ転生させるらしい。
知識があった方が面白いのではと思ったが、神が俺の考えを読み、もし全員が記憶を持ったまま転生してしまっては、皆が混乱するだろうと言われた。
確かにそうか。もし地球に転生した先が、俺が今まで暮らしていた場所の近くだったら? そして例えば会社の同僚に再会することがあれば。同僚に赤ん坊の俺が、俺は大松祐介だと言ったら、そりゃあ混乱するよなと。記憶が消えるのは少し寂しかったが、これについてはすぐに納得した。
と、こんな感じで転生の時の説明はすぐに終わり、次の説明は、地球での記憶、ここでの記憶を消すことで覚えていないだろうが、俺がこれから転生する場所について説明を受けた。
すると何と、次に俺が転生する世界は、魔法と剣が普通に使われている世界で。また動物好きの俺にとっては最高の、さまざまな生き物が溢れる世界だというのだ。もちろん危険な生き物も存在するが、友好的な生き物がたくさんいると。
それを聞いた俺。ここへ来たばかりの頃に考えていた、スローライフを送る!! という望みを更に強くしたのは当たり前で。それにプラス、そのたくさんの生き物達と仲良く暮らす、という理想が増えたのは言うまでもない。
一通りの説明が終わると、ついに転生の時がやって来た。死んで実体はなく、魂のような存在だった今の俺。だからこんな感じ、としてしか表現できないが。これからの生活に思いを馳せ、俺は目を閉じる感じを思い浮かべた。
すると俺の周りを白い暖かい光が包み初め、すぐに周りは真っ白になってしまった。しかし俺は慌てずに神に言われた通り、流れに身をゆだね。
と、どれくらい経っただろうか。いきなりバンッ!! といった感覚が俺を襲い。俺はバッ!! と目を開けた。するとそこには……。
そう最初の場面が広がっていたんだ。ここが俺の新しい転生先? この森が? 俺は何とか目を動かして、そして手を動かして、自分の手を見てみる。やっぱり赤ん坊で間違いないよな?
こんな生まれたばかりのような赤ん坊が、森の中へ転生? どう考えてもおかしいだろう。森に赤ん坊だぞ? それに、神は俺の地球での記憶を全て消すと言っていた。もちろん天国のことも。それなのに俺はどちらもしっかりと覚えていていて。
おい、もしかして、もしかしてだが。これ、神が転生にミスったってことはないか? 転生する世界はあっているが、転生先を間違えたとか? あるいは転生する世界さえ間違えた?
そう考えた瞬間、俺の頭からサーと血の気が引く感じがした。こんな林だか森だかで、首も動かせない俺は、一体どうしたら良いんだ!?
うん、今のは赤ちゃん言葉で、『おい、どういう事だよ!!』と叫んだんだ。何で赤ちゃん言葉かって? それは俺が今、赤ん坊だからだ。そして赤ん坊の俺に見えている物、それは……。たくさんの大きな大きな木々だった。
生まれたばかりの体だからか、首を振ることもできず、ただただ目だけを動かしての、周辺の確認になってしまったが。
俺が入っている籠が、何かに寄りかかっているようで、少し斜めになっていたため。ただ寝ているよりも、少しだけ良く周りを確認することがき。
そうして見えた物が、どこまでも続く木々で。どう考えても、林の中か森の中って感じの場所だった。何で俺はこんな場所に?
事の始まりは、俺が地球で過労死したことだった。俺の元の名は大松祐介30歳。地球でブラック会社と言われる所で社畜として働いていた。しかしあまりの過酷な生活に、俺の体はついに限界を迎え、あえなく死ぬことに。
そうして次に目覚めた場所は、地球でいうところの天国のような場所で。そこで神だという老人に出会った。その神によると、俺の寿命は初めから30歳と決まっていて、これはどんなことがあっても覆ることはなかったと。
あれだけ必死に働いてきたのに、過労で死ぬなんて。しかも寿命は決まっていたなんて。
俺はもう少しお金が貯まったら仕事を辞め、ゆっくりと旅に出るつもりだったんだ。それなのに……。本当にその話しを聞いた時はガックリしてしまったよ。
だがそんなガックリする俺に、神は俺のこれからについて、良い話があると言ってきて。
どうも俺は、これといって可もなく不可もない人生を送ってきた、問題がない? 人間だったため。俺達が地獄と呼んでいるような場所には行かずに、次の人生を始められると。
そう、転生だ。それを聞き、次こそはスローライフを送ってやると誓った俺。こうして転生準備が整うまで、天国で暮らし始めた俺だが。その時は意外と早くやってきた。
天国には時間がないため。天国へ来てどのくらい経ったとは、はっきり言えないが。俺の感覚では1週間くらいで、俺の転生の時がやって来た。
こんなに早く転生できるのかと思いながら、転生前に神から説明を受けた俺。まず転生の最中だが、俺は特に何もすることはなく、流れに身を委ねるだけで良いと。
次に転生の最中に起こることとして、俺の記憶の消去が行われると言われた。転生先を楽しく? 暮らすために、知識が邪魔になる可能性があるので。転生している最中に、俺の地球での記憶を全て消し、その状態で新しい世界へ転生させるらしい。
知識があった方が面白いのではと思ったが、神が俺の考えを読み、もし全員が記憶を持ったまま転生してしまっては、皆が混乱するだろうと言われた。
確かにそうか。もし地球に転生した先が、俺が今まで暮らしていた場所の近くだったら? そして例えば会社の同僚に再会することがあれば。同僚に赤ん坊の俺が、俺は大松祐介だと言ったら、そりゃあ混乱するよなと。記憶が消えるのは少し寂しかったが、これについてはすぐに納得した。
と、こんな感じで転生の時の説明はすぐに終わり、次の説明は、地球での記憶、ここでの記憶を消すことで覚えていないだろうが、俺がこれから転生する場所について説明を受けた。
すると何と、次に俺が転生する世界は、魔法と剣が普通に使われている世界で。また動物好きの俺にとっては最高の、さまざまな生き物が溢れる世界だというのだ。もちろん危険な生き物も存在するが、友好的な生き物がたくさんいると。
それを聞いた俺。ここへ来たばかりの頃に考えていた、スローライフを送る!! という望みを更に強くしたのは当たり前で。それにプラス、そのたくさんの生き物達と仲良く暮らす、という理想が増えたのは言うまでもない。
一通りの説明が終わると、ついに転生の時がやって来た。死んで実体はなく、魂のような存在だった今の俺。だからこんな感じ、としてしか表現できないが。これからの生活に思いを馳せ、俺は目を閉じる感じを思い浮かべた。
すると俺の周りを白い暖かい光が包み初め、すぐに周りは真っ白になってしまった。しかし俺は慌てずに神に言われた通り、流れに身をゆだね。
と、どれくらい経っただろうか。いきなりバンッ!! といった感覚が俺を襲い。俺はバッ!! と目を開けた。するとそこには……。
そう最初の場面が広がっていたんだ。ここが俺の新しい転生先? この森が? 俺は何とか目を動かして、そして手を動かして、自分の手を見てみる。やっぱり赤ん坊で間違いないよな?
こんな生まれたばかりのような赤ん坊が、森の中へ転生? どう考えてもおかしいだろう。森に赤ん坊だぞ? それに、神は俺の地球での記憶を全て消すと言っていた。もちろん天国のことも。それなのに俺はどちらもしっかりと覚えていていて。
おい、もしかして、もしかしてだが。これ、神が転生にミスったってことはないか? 転生する世界はあっているが、転生先を間違えたとか? あるいは転生する世界さえ間違えた?
そう考えた瞬間、俺の頭からサーと血の気が引く感じがした。こんな林だか森だかで、首も動かせない俺は、一体どうしたら良いんだ!?