洋館の鉄門を押すと、だいぶ耳に慣れたピアノソナタ第八番が、初めて聴いた時と変わらぬ音圧で芯の心を震わせた。芯は足音を忍ばせて、向かって右手側、ピアノ部屋のある方へ歩く。
 すっかり定位置になった壁際に座り込んで目を閉じると、いつものベートーヴェンの世界が、まぶたの裏で翼を広げ、芯を楽しませた。
 芯が洋館を訪れる時、奏太は大抵、ベートーヴェンのピアノソナタ第八番を弾いている。ルーティンがあるようで、これは午前中の練習が終わりに近づいている時の曲だ。
 最も研ぎ澄まされた、切れる寸前の集中力をもって、奏太の『悲愴』は奏でられる。芯はこの二週間、洋館を訪れるたびに奏太の演奏を聴いているが、何度聴いても全く飽きる気がしない。
 強い日差しも、植物のざわめきも、もれ聞こえる音の連打に絡め取られ、一つになって芯の脳裏を駆け巡った。曲の調子に合わせて、数多の色が網膜を彩る。まぶたの裏の真っ暗なスクリーンを、幾人ものダンサーが跳ねて回って踊り出す。
 ピアノソナタ第八番は、三楽章全て演奏すると約十八分だ。「何個音符があるの?」と尋ねたら、「さすがにそこまで数えられない」と奏太は答えた。
 それらが全て彼の頭に入っていることを、芯はもう知っている。
「芯」
 演奏が終わると、開いていた窓から奏太が顔を出した。困ったように笑いながら、ひらひらと右手を振ってみせる。
「勝手に入ってきていいって、いつも言ってるのに」
 ここが好きなんだ、と答える芯に、奏太はいつも通り、ため息をつきながら肩をすくめた。その後ろ姿を見るまでが、最近の芯のお気に入りの時間だ。
 芯は窓から部屋に入り、ピアノの前に座って、奏太がキッチンからお茶を持って戻ってくるのを待った。どんなに通い詰めても、奏太は芯に、よく冷えた麦茶を出してくれる。
 奏太からは、部屋に一人の時でも、自由にピアノを弾いていいと言われていた。でも、自分の不慣れな演奏を、屋敷のどこかで奏太が聴いていると思うと、緊張して演奏する気になれなかった。
 廊下の方で足音がして、入り口の扉が開く。麦茶の入ったグラスを二つ、銀色のトレーに乗せて、奏太がこちらに歩いてくる。
「相変わらず暑くて嫌になるな」
 十月も半ばになり、だいぶ涼しくなったとはいえ、今日のように天気のいい日はまだ暑い。奏太はグランドピアノ横のサイドテーブルにトレーを置いて、襟元をぱたぱたと動かした。
「来月になったら急に涼しくなるよ。秋ってそんなもんだろ」
 トレーからグラスを持ち上げながら、芯は答える。
 昔はもっと季節がはっきりしていたらしい。しかし芯の物心がついた頃からだろうか、日本の四季は年々、失われつつある。
 夏はより暑く長く、冬はより、寒く厳しく。過ごしやすい気温が続くのは稀で、春と秋は既に絶滅危惧種だ。
 地球温暖化の影響は年を重ねるごとに深刻さを増している。過ごしづらくなったと嘆く人も多いが、それでも芯は、変わりつつある日本の天候を、一概に嫌いだとも思っていなかった。
 厳しい気候が続けば続くだけ、時折訪れる花見日和や秋晴れが、より一層心地よく感じられた。激しさが束の間の穏やかさを引きたてる様は、奏太の演奏するベートーヴェンにどこか似ていた。
 なんとなく嬉しくなって、芯は小さく笑いながら顔を上げた。さっそく伝えようと口を開くが、奏太の横顔を見て思い留まる。
 グランドピアノ横のサイドテーブルにトレーを置いて、奏太は手に持ったグラスをじっと見つめていた。緩いウェーブの黒髪が影をつくっていて、どこか憂いを帯びた雰囲気が漂ってくる。
「奏太?」
 芯が声をかけると、奏太は我に返ってこちらに顔を向けた。そこに浮かんだ不安げな表情に、芯は思わずたじろいでしまう。
「ごめん。グラスもらうよ」
 どうしたの、と声をかける前に、奏太は自分の麦茶を飲み干し、芯に向かって手を伸ばす。戸惑いながらも、その長い指に、芯は飲みかけのグラスを預けた。
 奏太はそれを、ゆっくりとした動作でサイドテーブルに置いた。ピアノは水濡れ厳禁だから、グラスを扱う彼の動作も自然、几帳面なほど慎重になる。
 奏太はそのまま、芯にピアノを弾くよう促した。芯はおずおずと右手の中指を真ん中の「ド」に乗せて、昨日までの記憶を引っ張り出しながら鍵盤を押す。
 『悲愴』の第二楽章が、たどたどしい響きであたりの空気を震わせた。芯の頭の中では、奏太と一緒に歌って覚えた音名が再生されており、それに合わせて指を動かしている状態だ。
 レッスンを始めて二週間が経ち、右手のメロディーはだいぶ弾けるようになってきた。初めに決めた通り楽譜はなくて、自らの記憶だけを頼りに演奏を進めている。
 シ――レ――ド――ミ――ラ――シ――……。
 鍵盤を覗き込むようにピアノに身を預けて、奏太もゆったりと歌い出す。控えめだが柔らかい発声には、奏太の音楽への慈しみが感じられる。
 芯は鍵盤に集中しているフリをしながら、こっそり視線を上げて奏太の顔を見た。伏せられたまぶたや薄く笑った唇に少し見惚れてから、慌てて我に返って、意識をピアノに引き戻す。
 どこか掴みどころがなく、初対面時は怖いとすら感じた奏太だが、一緒にいると驚くほど優しい顔を見せる瞬間がある。それはだいたい、彼がピアノのそばにいる時で、芯はいつの間にか、そんな奏太を盗み見るのが癖になっていた。
 奏太がピアノを大事にしている様子を見ると、芯はなぜか、ひどく安心した。不安定な胸のうちがすっと凪いで、いつもよりも深く息を吸えるような気がするのだ。
「あ、そこはナチュラルね」
 間違えて違う音を弾くと、すかさず奏太が声をかけてきた。芯は続きを弾くのをやめて、隣に立つ奏太を見上げる。
「ナチュラルってなんだっけ」
「シロ」
「あ、そっか」
 間違えたフレーズを、芯は頭から弾き直す。黒鍵と白鍵の区別は、奏太がこの曲を「難しいよ」と言った最大の理由である。
 ベートーヴェンのピアノソナタ第八番第二楽章は、シ・ミ・ラ・レの四音にフラットがつく。つまり、この四音については、白い鍵盤ではなく黒い鍵盤を弾かなければならない。
 ただし、例外アリ。「ナチュラル」がついた場合は、黒鍵ではなく白鍵を弾かなければならない。
 このややこしいルールに、初心者の芯は正直、大混乱である。咄嗟に判断できないので、トライ&エラーを繰り返しながら、指の動きと映像で覚えるしかない。
 間違えてしまった焦りによって、芯はなかなか、フレーズを正しく弾き直すことができなかった。見兼ねた奏太が手を伸ばしてきて、ゆっくりと手本を見せてくれる。
 ワイシャツの腕がすぐ横に迫り、芯は反射的に、少しだけ身を反らせた。「シロ、シロ、クロ」とリズムに合わせて解説する声が近くで響いて、鼓動が少し、速くなる。
 ずっと人と関わっていなかったせいなのか、芯は最近、奏太と距離が近づくとドキドキするようになってしまった。まあ基本的に、他人と近づけば緊張するのは当たり前だと言い聞かせつつも、さすがに気まずいなと思わなくもない。
 頬が熱い気がして、つい視線を下げたら、スラックスに覆われた細い腰が目に入ってよけいに後悔した。奏太の長い手足や細い腰は、男目線でもひどく艶めかしい瞬間がある。
「芯、大丈夫?」
 不審そうに声をかけられて、芯は慌てて顔を上げた。上げた先でばっちり目が合ってしまい、もう一度心臓が跳ねたのを誤魔化しながら、「ごめん、疲れちゃって」と苦笑いをつくる。
「じゃあちょっと休憩にしよう」
 奏太はそう宣言すると、脇に置いてあった背もたれつきのピアノ椅子に腰を下ろした。ぐっと一度伸びをしてから、芯に飲みかけの麦茶を渡してくれる。
「芯はずっとここにいるの?」
 ふいに尋ねられ、芯はグラスを受け取りながら、曖昧に答えた。
「ああ、うん……どうなんだろうね」
「どうなんだろうねって?」
「いやあの、なんていうか。もう気づいてるかもしれないけど、俺今学校行けてなくて」
 改めて口にすると、現状がぐっと深刻さを増した気がした。事実の重さに押しつぶされないよう、芯は精一杯の作り笑いを浮かべた。
「でもいじめがあったとか、そういうんじゃないんだ。変だよね。自分でもわかってるんだけど、学校に行こうとするとどうしても、体が重くなって」
 芯は久しぶりに、学校に行けない朝の暗い気持ちを思い出す。起きようと思っても起きられないこと。起きられないとわかっているのに、起きようと努力しなければならないこと。
 最近はずっと、ほぼ毎日この洋館に通い詰めていたので、あの絶望感をすっかり忘れていた。この洋館にはそれくらい、どこか浮世離れした雰囲気があった。
 荒れ放題の庭は一周回って秘密基地みたいだし、室内は土足、黒く艶めくピアノが羽を広げ、家主の奏太はいつも、白シャツに黒いスラックスを合わせている。
「そんなに珍しいことでもないんじゃない」
 馬鹿にするでも、同情するでもない声が返ってきて、芯はなんだか拍子抜けする。傾けていたグラスの角度を元に戻し、奏太の顔を改めて見つめる。
「生きてれば誰だって、自分がどうしたいのかとか、どうするべきなのかとか、わからなくなっちゃう時があるもんでしょ」
 寂しそうに笑った奏太は、膝の上で伸ばした自らの指先をぼんやりと眺めていた。儚げに震えるまぶたは芯に、奏太もまた、この山奥の洋館でなにか考えることがあるのだろうと感じさせた。
「奏太はどうしてここにいるの?」
 勇気を出して、努めて静かに尋ねてみる。今までは自分のことばかり気にしていたが、よく考えれば、奏太とここで出会ったことも、なかなかに不思議な縁である。
 それこそ、同い年のはずなのに、学校はいいのだろうか。なぜ日本にいるのか。いつも熱心に練習している曲たちは、一体どこで披露するつもりなのか。
 じっと見つめると、奏太は視線を上げて芯を見返した。闇色の瞳に、稲妻がちらりと走る。
「僕もまあ、夏休みの延長線ってところ。本当はドイツのギムナジウムに籍があるんだけど、昔からお世話になってる日本の先生に習いたくて、一時的に帰国してる」
「ここは奏太の実家ってこと?」
「いや? 実家は静岡。ここはドイツ人だった曽祖父の屋敷」
 山奥だけどこっちの方が東京に近いから、とまとめて、奏太は笑った。一線を引くようなその笑みに、芯はもどかしさを覚える。
 奏太が落ち込んでいると、なぜか自分まで胸が痛んだ。少しでも自信を持ってほしくて、芯は思わず口を開いた。
「奏太って恰好いいよね」
「ええ? なに、急に」
「だって、同い年なのにさ、ドイツとか帰国とか一人暮らしとか」
 芯の言葉に、奏太は今度は、照れくさそうに頬をかいてはにかんだ。そんなことないよ、と答える声には年相応の感情がにじんでいて、芯はこっそり胸を撫で下ろす。
「芯は今、どこに住んでるの?」
「ここより少し下にある、じいちゃんの家。海外旅行が多い人だから一人暮らし状態だけど、俺の場合は奏太とは違って、ただ逃げてきたようなもんだから」
 学校からも、母の小言からも逃げて、芯はここに来た。挙げ句の果て、学校に行けない自分からも逃げて、芯は今この洋館にいる。
 奏太の経歴やピアノへの真摯さを、素直にうらやましいと思う。そんな風に一つのことに向き合える人間だったら、自分は今悩んではいないんじゃないかと考える。
「空っぽなんだ、結局。なにやっても続かないし、行きたい大学も将来就きたい職業も決まらないし」
 いつからだろう。体がこんなに重くなったのは。頭の中が時々、こんなにも霞がかって、足元すらおぼつかない感覚に陥るようになったのは。
 そう自問しながら、芯はぼんやりと、四月に進路希望調査票を配られた時のことを思い出していた。第一希望から第三希望までの三つの空欄を前に、突然大きな不安感が迫ってきて、足元が揺らぐような感覚に襲われた。
「芯は最初、僕のピアノを湖に喩えたよね」
 背を丸め、項垂れて黙り込んでいた芯に、奏太は唐突に言った。「あれはどうして?」と尋ねる顔は、いつもピアノに向かっている時と同じ、一途で真剣な表情だ。
「どうしてもなにも……感じたままを言っただけだよ。奏太の演奏を聴いて、俺には湖が見えたんだ。だからそう言っただけ」
 戸惑いながら答える。奏太に「すごいね」と返されて、芯は本気で首を傾げた。すごいのはむしろ、あんな世界をピアノの音だけで創り出す、奏太の方ではないだろうか。
「僕にはあんまり、そういうのはわからないから」
 少し困ったように笑いながら、奏太は言葉を続ける。
「僕はね、音楽を聴けば全部の構成音がわかるし、その曲の調とか拍子、リズムまで、簡単な楽譜におこせるくらいには把握できる。でも芯が言った、景色とか、温度とか、そういうのはよくわからない。ドはドだし、レはレだし、音の響きや曲の構成を美しいと思っても、それが視覚や触覚的な心地よさには結びつかないんだ」
 奏太の言葉を、芯は意外に思う。それはつまり、奏太はなにか音楽を聴いても、どこか別の場所の景色が思い浮かんだり、暖かさや寒さのイメージをもったりはしない、ということだろうか。
 芯は困って、視線をさまよわせた。音楽を聴いた時に想像が広がり、出来上がった世界に感覚を刺激されるのは、当たり前のことだと思っていた。
「それって、奏太は音楽やってて、楽しいの?」
 どう答えるのが正解か迷った末、芯はつい、頭に浮かんだ疑問をそのまま口に出してしまった。言い切ってから、失礼だったかもしれないと気づき、慌てて口元を押さえる。
 なぜこんなことを聞いてしまったのか――奏太が音楽を楽しんでいるのは、普段の様子を見ていればすぐにわかることなのに。
 申し訳なさから、少し上目遣いに、芯は奏太の顔を覗き込む。しかし奏太は、特に気分を害した様子もなく、「楽しいよ」と言って薄く笑った。
「景色や温度と結びつかなくても、綺麗な音を聴けば心が震える。和声の進行とか、主題の繰り返しとか、いいものに出会うとすごく嬉しいし、ベートーヴェンのソナタの再現部なんか、カッコよくてゾクゾクする」
 和声。主題。再現部。
 芯の知らない用語を並べて音楽を語る姿に、奏太はやっぱり、別世界の人間なのだなと実感する。それでも、その頬が珍しく紅潮していることに気がついて、芯は無性に嬉しくなった。
 同じ音を聴いているのに、全く違う捉え方をする人がいる。全く違う捉え方をしているのに、最後には、同じ曲を同じだけ「美しい」と感じる。
 複雑で不思議で、驚くほどに面白い。
 初めて奏太の瞳を覗き込んだ時の、胸の高鳴りが蘇る。やはり、宇宙の秘密はここにあった。目の前のこの男の、暗闇を駆ける稲妻の中に。
「芯は自分のこと、『空っぽだ』って言ったけど、そんなことないと思うよ。芯は僕にないものを、ちゃんともってるんだから」
 ふいを突かれて、芯は押し黙った。眩しいものを見るような目で、奏太が自分を見ている。そのまなざしに、言葉に込められた想いに、じんわりと体温が上がるのを感じる。
 暗く淀んでいた心に優しい色彩が加わって、軋んでいたはずの体中の関節の動きが、少しずつ滑らかになっていくような感じがした。気を抜いたら泣いてしまいそうで、芯は奏太と目を合わせないまま、小さな声で礼を言った。
 「どういたしまして」と、なんでもないような調子で奏太が応じる。やがて訪れたくすぐったい沈黙に、芯も奏太もぎこちなくうつむいた。
「でもあんまり、芯を励ますのはやめようかな」
 やがて奏太は、小さな声でぽつりとつぶやいた。なんで? と顔を上げた芯に、照れくさそうな、少しいたずらっぽい笑顔が向けられる。
「だって寂しいじゃん。芯は元気になったら、ここには来なくなるんでしょ」
 稲妻の瞳はやはり、なぜか眩しそうに細められていた。ピアノのそばにいる時の優しい表情が、惜しみなく自分に向けられていることに気がついて、芯は小さく息をのむ。
「君が来なくなったら、僕は寂しいよ」
 その肌の白さに、瞳の美しさに、視界を奪われて離せなくなる。ここではいつも、聴覚ばかり敏感になるけれど、今この瞬間だけは、全身が視神経になって世界を見つめていた。
 そっちこそ、いつまで日本にいるつもりなの。
 喉まで迫り上がった問いを、芯はすんでのところで飲み込んだ。それを聞いたら最後、この美しい魔法は解けて、もう二度と彼に会えなくなってしまうような気がした。
「俺だってできればずっと、ここにいたいよ。母さん過保護で、うるさいし」
 胸を締めつける寂しさを紛らわせようと、芯はわざと冗談混じりに言葉を返した。にじみ出た愚痴っぽい響きに、奏太は肩をすくめて苦笑する。
「へえ。なにか言われた?」
「どうして学校に行けないんだって。そんな簡単に理由がわかるんだったら、俺だってこんな、焦んないし」
 焦んないしと言って初めて、ああ自分は焦っていたのかと自覚する。友だちは多いつもりでいたけれど、こうやって素直に弱いところを見せられる相手は、奏太が初めてかもしれない。
「嫌なんだったら、嫌って言えばいい。そこで親に忖度する義務なんて、僕たち子どもには一ミリもないんだから」
 自分を子どもだと言い切ってしまえる奏太は、芯から見れば十分に大人だった。そんな簡単に割り切れたら苦労しないんだよと、つい文句を言ってやりたくなる。
「……奏太、もし、もしだよ。ピアノが弾けなくなったら、奏太はどうするの?」
 少し意地悪なことを聞いて、たまには奏太の焦っているところを見てみたい。そんな出来心からの質問だった。だから芯は、返ってきた単語の強さや声色の揺るぎなさに、ただ驚くことしかできなかった。
「そんなのはもう、とっくに決まってるよ」

 ピアノが弾けなくなったら、僕は死ぬんだ。