「そういえばさっき初デートって言った?」
順路に沿って歩いていると、ふとのぞみが聞いてきた。
「ああ。それがどうかしたか」
「なんかカップルみたいだなぁ、って」
俺は体温が急激に上がったのを感じた。カップルという言葉が頭の中をグルグルとする。
「あれ、なんか今恥ずかしいこと言ったね、私。ごめん、忘れて」
のぞみが頬を赤らめて言った言葉が、俺に追い打ちをかけてきた。むしろこっちが恥ずかしい。
そんなことをしていると展示室に辿り着いた。これ以上この話を続けることは出来なかったので、助かったと思った。
「わあ……!」
展示室内へ入ると、のぞみは感嘆の声をあげた。美術館に来たことがないということは、これだけの数の美術作品を見たことがないということだろう。そんな人が多くの絵が並んでいるところを見たら、感動するのは当然だ。
「この絵リアル感がすごい! 細すぎるでしょ」
「うわぁ、綺麗。こんな女の人憧れちゃう」
「これ何を表してるんだろ。あ、もしかして太陽かな」
平日昼間だからか二人しかいない展示室で、のぞみの声が響く。俺は黙って絵を見ていたが、彼女は一人でいろんなことを言っていた。それだけテンションが上がっているのだろう。そんな様子を見るのが楽しかった。
「あー、楽しかったぁ」
美術館を出たところでのぞみが言った。顔には満面の笑みが浮かんでいる。
「喜んでもらえて良かった」
「うん。ありがとね、ここに連れてきてくれて」
「どういたしまして」
「ところで、次はどこ行くの?」
「もう12時回ったし、昼飯食わねぇ? 行きたいお店あるんだけど」
「そうだね、そこ行こっか」
そんな流れで、俺たちは昼飯を食べに行くことになった。
順路に沿って歩いていると、ふとのぞみが聞いてきた。
「ああ。それがどうかしたか」
「なんかカップルみたいだなぁ、って」
俺は体温が急激に上がったのを感じた。カップルという言葉が頭の中をグルグルとする。
「あれ、なんか今恥ずかしいこと言ったね、私。ごめん、忘れて」
のぞみが頬を赤らめて言った言葉が、俺に追い打ちをかけてきた。むしろこっちが恥ずかしい。
そんなことをしていると展示室に辿り着いた。これ以上この話を続けることは出来なかったので、助かったと思った。
「わあ……!」
展示室内へ入ると、のぞみは感嘆の声をあげた。美術館に来たことがないということは、これだけの数の美術作品を見たことがないということだろう。そんな人が多くの絵が並んでいるところを見たら、感動するのは当然だ。
「この絵リアル感がすごい! 細すぎるでしょ」
「うわぁ、綺麗。こんな女の人憧れちゃう」
「これ何を表してるんだろ。あ、もしかして太陽かな」
平日昼間だからか二人しかいない展示室で、のぞみの声が響く。俺は黙って絵を見ていたが、彼女は一人でいろんなことを言っていた。それだけテンションが上がっているのだろう。そんな様子を見るのが楽しかった。
「あー、楽しかったぁ」
美術館を出たところでのぞみが言った。顔には満面の笑みが浮かんでいる。
「喜んでもらえて良かった」
「うん。ありがとね、ここに連れてきてくれて」
「どういたしまして」
「ところで、次はどこ行くの?」
「もう12時回ったし、昼飯食わねぇ? 行きたいお店あるんだけど」
「そうだね、そこ行こっか」
そんな流れで、俺たちは昼飯を食べに行くことになった。