それを聞いた慧は腕を組んだ。

「人間に化けているということか」

(もしかして、あいつが…)

「何か見えてきた」

渚が考え込んでいると、慧が声を上げた。

赤い光がこちらに向かってきた。

近づくごとにその光が一列になっているのが見えた。

「隠れろ」

渚は慧の腕を引いて木の影に隠れた。

「なんだあれは」

慧が小声で言った。

「百鬼夜行だ。もう始まってしまったようだな」



「真白はどこですか」

要は充に尋ねた。

「あれ?紫音君は戻ってこれたんですね」

充が紫音を見て言った。

「質問に答えてください。真白はどこにいるんですか!」

充は一つため息をついた。

「わかりました。真白さんのいるところに皆さんをお連れします」

そして小槌を一振りした。

「!」

地面に大きな穴が空いて要たちはそこに落ちて行った。