外に出ると、たくさんの灯りに照らされていた。

「もうそろそろはじまる」

お面を被ったものたちが手に提灯を持っていた。

「今回は神儀りも行われるんですよね?」

「あぁ、神と妖がこちらの世界にやってくる」


そのころ、拓海たちは戻ってこない誠を探していた。

「おかしいな。充たちを連れてくるだけなのに遅すぎる」

「何かあったのかな?」

由紀が言うと、沙羅がやってきた。

「みんな何してるの?早くしないと」

「それが、誠が充たちの迎えに行ったまままだ戻ってこないの」

恵が言った。

「え?」

「姉さん…みんなまだいたの?」

続いて入ってきた晶も目を丸くしていた。

「誠が充たちを呼びに行ったまま戻ってこないみたいなの」

「渚といい真白ちゃんたちといい…何が起こってるんだ?」

「もしかしたら神隠しかも」

日和が言った。

「神隠し?」

「どこか別の世界に連れて行かれたのかもしれない」



要たちは、晴明神社にやってきた。

「ここで、紫音と真白が別の場所に飛ばされたのか?」

要が紫音に尋ねると、紫音は頷いた。

「ここにいたら、充さんが現れて…」

「僕がどうかしましたか?」