「あれは、悪いものではない…ただ、どんな奴が作ったのかによる。もし…危険な人物が作ったものだったら…」

真白の身に危険が及ぶ可能性がある。

「やっぱり、早く式神を使えるようにならないとダメだ」

『ずいぶん意気込んでるじゃねえか』

式神の一人が話しかけてきた。

「力がないから大事な人を守れないのは、嫌なんだ」

あの父から母を守ることができなかったように。

前世でも、彩葉を守ることができずに死んでしまった。

「そのためには、俺が強くならなきゃいけないんだ。頼む。力を貸してくれないか?」

『それはお前の意志の強さ次第だ』