二人は図書館まで走った。

「そこのお二方」

男性に呼び止められて、要と隼人は足を止めた。

「はい?」

「この辺りに、神社はありませんか?」

どうやら神社の場所がわからないようだった。

「それなら、ここを戻ったところに桜咲神社がありますよ」

「そうですか。これはご親切どうも」

男性はペコリと頭を下げて、歩いて行った。

「今のってお坊さんか?」

「格好を見た感じそうじゃない?」

「って、そんなことはいいから、急ぐぞ!」

二人はまた走り出した。