2日後に出来上がった写真は完璧な仕上がりだった。
 合成とは思えない、というよりも、実際にスカイツリーのテッペンで逆立ちをしているようなリアル感があった。
 
 その写真を兄と桜田と探偵に見せた。
 一枚は満面の笑みを浮かべて逆立ちをしている写真だった。
 もう一枚は左手だけで逆立ちをして右手で親指を立てるポーズを取っている写真だった。
 もちろん顔以外は別人のものだったが、目を皿のようにして見ても合成の痕跡を見つけることはできなかった。
 
「これは凄い!」

 兄が唸った。
 桜田と私立探偵は息を呑んでいるようだった。
 すぐさまファックスの写真とその写真を見比べて、目を皿のようにして技術レベルの違いを探した。
 しかし、違いを見つけることは出来なかった。
 
「なるほど」

 兄が呟いた。