「あー、バイト中に居眠りする悪い子だー!」
無邪気に笑う姿は歳上とは全然思えなくて、可愛いと思った。
「寝てたわけじゃないですよ」
お姉さんを耳で感じていた、なんて言ったらお姉さんはどんな反応をするだろう。
コトン、といつものように置かれた缶チューハイとバニラのアイスクリーム。
短い秋もすぐに過ぎ去っていって肌寒い季節がやってきたというのに、お姉さんは変わらず今日もその2つを買っていく。
バーコードを通すとタッチパネルに表示される、年齢確認のボタン。
1年が経って、俺のことを「アオイ」と名前で呼ぶようになって、
ノンアルコールから、アルコール度数3%のチューハイに変わった。