あれから3週間が経った。
あの雨の日を最後に、お姉さんはコンビニに姿を現さなくなった。
いままで、こんなにお姉さんがコンビニに足を運ばない日が続いたことはない。
なにかあったのかな。
連絡を取りたくても、お姉さんの連絡先を知らない。
毎日話していても、お姉さんがここに来なかったらなんの関わりもなくなる。
つくづく俺とお姉さんは、ただのコンビニ店員とそこに来るお客さんだったってことを、改めて思い知らされる。
「ありがとうございました」
お客さんに商品を受け渡す。
────12月24日。
今日はクリスマスイブ。
街中がカップルで賑わっているなか、彼女もいない俺は今日もいつもと変わらずシフトに入っている。
いつもと違うのは、クリスマスの影響でチキンが普段よりもよく動いているから少し忙しいことくらい。