向日葵畑は、想像以上に綺麗で見応えがあった。
畑の入り口では、真っ黄色で満開の向日葵が私たちを出迎えてくれた。

「わあ……綺麗……!」

空の青さとのコントラストで、黄色がより華やかに見える。
今までまじまじと向日葵を見たことなかったけれど、向日葵ってこんなに可愛くて綺麗なんだ。

順路に沿って進むと、ハスやダリアといった夏を代表する花々が向日葵と共演していた。
入り口からパシャパシャと写真を撮っていた私に少し呆れ気味だったくせに、最後の青色の朝顔と向日葵の畑では「コントラストが綺麗」と感激して、次は私が苦笑してしまうぐらい高橋くんが写真を撮りまくっていた。


全てを見終わった時には、もう一時前になっていた。
高橋くんは撮ったばかりの写真をじっくり見返している。


【この後、時間ある?】

メッセージを送ると、高橋くんはすぐに顔を上げて頷いた。

【お弁当、作ってきたの。一緒に食べない?】

目を見張る彼に慌てて【美味しいかわからないけれど】と付け加えると、高橋くんは大きく首を横に振ってから【ありがとう、嬉しい】と絵文字付きで返事をしてくれた。