淡色の君と、透明なセカイ




「よかったのかな、頼んじゃって‥‥‥」一緒に行けばよかったな、と奏が言う。


「いいんじゃん?行ってくれるんだし!!」お金渡したし。




まだ建物にも入れないまま、30分以上。

シノちゃんたちが帰ってくるまで、もうこのままかもしれない。

食べ終わっても、まだ並んでいることになりそうだ。

1時間半って聞いたけど、ずいぶんかかるなぁ‥‥‥‥。



「やけに遅くない?」


「迷ってるのかなー?」通知のうるさいグループチャットを確認したあと、いずみんのスマホに電話を掛ける。



「____もしもし?どした」


「やぁ、なんか遅いなぁって。もしかして迷ってる?」


「や、大丈夫。今終わったとこ。めちゃくちゃ混んでんの」こっちも全然動かねぇよ、と呆れた声が画面越しに聞こえてくる。





「そっちは、今どの辺?中には入れた感じ?」


「まだ外だよ。当分入れそうにない」


「まじか‥‥‥‥」絶望する後ろで、「どうしたんですか?」とシノちゃんの声が聞こえる。