近づいて行くと、安心した表情でお母さんに抱き締められているのが見えた。
「あのね、おねぇちゃんとおにーちゃんがね、」と話している女の子の元へ走る。
私たちの姿が見えるなり、「ご迷惑おかけしました」と頭を下げられてしまった。
「いえ、そんな‥‥‥」
「おれらも楽しかったんで、平気ですよ」と隣で言う。すごい対応力。
「本当に、ありがとうございました‥‥‥!!」
「すみません」と、お父さんにも謝られてしまう。
その横には、双子用のベビーカー。
中で赤ちゃんが動いているのが見える。
お父さんの肩には小さな男の子が乗っていて、両手には大きな綿菓子。
この状態でもう1人子供を見るのは、大変だったろうな、と思う。
「美空ちゃんも、お姉さんとお兄さんにありがとうして」
お母さんに言われて、1歩前に出てくる。
「助けてくれて、ありがとう‥‥‥‥」
「はい」
「おー!!」今度からはぐれるなよー、と頭をぽんぽんする。
「えへへ」ちょっと嬉しそうにはにかんでいるのがかわいい。
「‥‥‥‥あ、あのね」
てっきりそれで終わりかと思っていたのに、足元でもじもじし始める。



