淡色の君と、透明なセカイ



平日なのにかなり混んでいる。

笑菜ちゃんに聞くと、休日や夏休みのような長期休暇だともっと人がすごいらしい。



それにしても、家族連れが多い。

すれ違うお客さんの3組に1組くらいの割合で、小さい子が走り回っている。




こういうところだから、遠くても家族で来るんだろうか。


____と。






とん、と足元に来た衝撃に視線を動かすと、小さな女の子が転がっていた。




「だ、大丈夫ですか‥‥‥‥‥‥!?」




ぶつかって、怪我させちゃったかもしれない。

一気に血の気が引いていく。





むく、と起き上がったかと思うと、すぐにぱんぱん、と長いスカートをはたいて立ち上がる。





茶色の髪と、薄い色の瞳。



しばらく見つめあったかと思うと、キョロキョロして泣き始めた。






「うわぁぁー!!ままー!!」





「どした!?」怪我してないか?と泉君がしゃがみこむ。

いつの間にか、両手にチキンを持っている。





知らない人が来たからか、「わぁあん‥‥‥」とさらに泣きわめいている。

通りかかった他の人たちが、ちらちらとこっちをみている‥‥‥‥気がする。