昨日は尊琉が助けてくれた。
　だが、今日は誰も助けてくれないだろう。そんな都合よく現れるはずがない。
「何も知らない、帰して」
　窓を開けて逃げられないかと横目で見る。が、ダメだ、開くまで彼らは待ってくれないだろう。
「やられっぱなしで黙ってられるか！」
　ミイラ男が叫んだ。
「まあ、落ち着けよ」
　リーダー格の金髪の骸骨が言った。
「代わりにお前に相手してもらおうか」
　声には愉悦と嘲笑が含まれていて、ぞっとした。
　窓を開けようとしたが、その手はすぐに掴まれて引き倒された。手からうろこが落ちる。
「やめて！」
「おとなしくしろ！」
　ミイラ男にナイフをつきつけられ、萌々香は恐怖で顔をひきつらせた。
　そのとき。