ドッヂボールは普通、小学生がよくやっているものだと思われている。
それは最初はこのクラスも一緒であり、
恋沼先生がドッヂボールに誘ってもほとんどの生徒は行かずに、行く生徒も「懐かしいから」という理由だった。
が、恋沼先生は鬼畜以外言いようのない体育の授業を何時間もやっているからか舐めて挑んだ生徒たちをなすすべなくボコボコにした。
そして、それから生徒たちの競争心に火がつき、今やほかのクラスも巻き込む休み時間恒例のイベントになっていた。
最初は普通に一対一の割合で分かれていたが、恋沼先生のいる方のチームが有利すぎるということで今は恋沼先生は一人と外野が生徒から一人、私たち残った生徒が全員で対決をしている。
最初は生徒が全員コート内に入っていて身動きが取れず手前の人たちが恋沼先生に一方的にやられるのだが、十数人やられてきたあたりで私たち生徒側は反撃を起こす。
まず、恋沼先生の投げたボールをキャッチが強い男子がキャッチ。
そして、恋沼先生に向けてではなく外野に向かって投げ、外野はコート内に向かって投げる。
これを繰り返し行って休み時間が終わるまで耐えるという地味な作戦だ。
だが、いつもこの作戦は失敗に終わる。
「よっと。」
恋沼先生は隙を見つけ私たち生徒からボールを奪った。
そしてまた恋沼先生による殺戮が行われ、コート内の人口密度はガクッと落ちた。
そして、コート内に残ったのは私一人になっていた。
「いつも通りの一対一になりましたな。」
そう。私はいつも一人残っていた。
運動はほとんどしていないが何とか恋沼先生の授業に食いついていたらいつの間にかこのドッヂボールで必ず最後に残るようになっていた。
恋沼先生の空を切るボールが飛んで来たが私はサッと避け、向こうの外野では
「やっちゃえ恋池-!」
「良いぞ良いぞ!今日こそ勝ちをかっさらってやろう!」
などの歓声が聞こえてくる。
そして、先生側の外野が投げたボールが向こうの外野に飛んでいった。
「すみません恋沼先生!」
「大丈夫でござる!次に活かしてくれれば十分でござるよ!」
恋沼先生に励まされている...外野にいけばよかったな...
「恋池-!」
向こうからボールが飛んで来て私は危うく当たりそうなところでボールをキャッチした。
このままいつもの流れで外野とのパスを繰り返すか。
そう思っていたその時、
「恋池-!そのまま恋沼先生を倒してくれ-!」
「この勝負お前にかかっているぞー!」
という声が外野から聞こえてきた。
これでキャッチされたらもうこっちは勝つ可能性が無くなる。
でも、これで勝てたらちゃんと恋沼先生との決着を付けれる。
私は一か八か全力で恋沼先生のいるコートのラインギリギリでボールを投げた。
「ドスッ」
恋沼先生がボールをキャッチした。
これでボールを落としたら私達の勝ちだ。
が、現実はそう上手くはいかない。
恋沼先生はボールを勢いよく投げ、私は避ける間もなく当たってしまった。
「嘘だぁぁぁ」
「めっちゃ惜しぃ!」
「あとちょっとだったのにぃ!」
外野から絶望の声が聞こえてきた。
もう少しで勝てたかもしれないのに...
そんな悔しさを噛みしめながら私達は教室へ帰っていった。
それは最初はこのクラスも一緒であり、
恋沼先生がドッヂボールに誘ってもほとんどの生徒は行かずに、行く生徒も「懐かしいから」という理由だった。
が、恋沼先生は鬼畜以外言いようのない体育の授業を何時間もやっているからか舐めて挑んだ生徒たちをなすすべなくボコボコにした。
そして、それから生徒たちの競争心に火がつき、今やほかのクラスも巻き込む休み時間恒例のイベントになっていた。
最初は普通に一対一の割合で分かれていたが、恋沼先生のいる方のチームが有利すぎるということで今は恋沼先生は一人と外野が生徒から一人、私たち残った生徒が全員で対決をしている。
最初は生徒が全員コート内に入っていて身動きが取れず手前の人たちが恋沼先生に一方的にやられるのだが、十数人やられてきたあたりで私たち生徒側は反撃を起こす。
まず、恋沼先生の投げたボールをキャッチが強い男子がキャッチ。
そして、恋沼先生に向けてではなく外野に向かって投げ、外野はコート内に向かって投げる。
これを繰り返し行って休み時間が終わるまで耐えるという地味な作戦だ。
だが、いつもこの作戦は失敗に終わる。
「よっと。」
恋沼先生は隙を見つけ私たち生徒からボールを奪った。
そしてまた恋沼先生による殺戮が行われ、コート内の人口密度はガクッと落ちた。
そして、コート内に残ったのは私一人になっていた。
「いつも通りの一対一になりましたな。」
そう。私はいつも一人残っていた。
運動はほとんどしていないが何とか恋沼先生の授業に食いついていたらいつの間にかこのドッヂボールで必ず最後に残るようになっていた。
恋沼先生の空を切るボールが飛んで来たが私はサッと避け、向こうの外野では
「やっちゃえ恋池-!」
「良いぞ良いぞ!今日こそ勝ちをかっさらってやろう!」
などの歓声が聞こえてくる。
そして、先生側の外野が投げたボールが向こうの外野に飛んでいった。
「すみません恋沼先生!」
「大丈夫でござる!次に活かしてくれれば十分でござるよ!」
恋沼先生に励まされている...外野にいけばよかったな...
「恋池-!」
向こうからボールが飛んで来て私は危うく当たりそうなところでボールをキャッチした。
このままいつもの流れで外野とのパスを繰り返すか。
そう思っていたその時、
「恋池-!そのまま恋沼先生を倒してくれ-!」
「この勝負お前にかかっているぞー!」
という声が外野から聞こえてきた。
これでキャッチされたらもうこっちは勝つ可能性が無くなる。
でも、これで勝てたらちゃんと恋沼先生との決着を付けれる。
私は一か八か全力で恋沼先生のいるコートのラインギリギリでボールを投げた。
「ドスッ」
恋沼先生がボールをキャッチした。
これでボールを落としたら私達の勝ちだ。
が、現実はそう上手くはいかない。
恋沼先生はボールを勢いよく投げ、私は避ける間もなく当たってしまった。
「嘘だぁぁぁ」
「めっちゃ惜しぃ!」
「あとちょっとだったのにぃ!」
外野から絶望の声が聞こえてきた。
もう少しで勝てたかもしれないのに...
そんな悔しさを噛みしめながら私達は教室へ帰っていった。