私、高橋灯里は
毎日日記をつけるのが日課だ。
もしかしたら遺書になるかもしれない。
私は病気だ。
虚血疾患らしい。
よくわからない。
手術をすれば治るみたい。
でもどこで、何がどうなるかは
誰にもわからない。
それにまだ誰にも話していない。
親友にすらも…。
話した後に嫌われたら怖い。
でも…と思ってしまう。
こんな優柔不断さが一番私の嫌いなところ。
どうしたら治るのかもわからない。
わからないことだらけな
毎日を私は生きている。
世界に私だけ取り残されたような
寂しい感じがした。
明日は病院だ。

病院に通うことは一つの日課だ。
でも、どんどん悪くなっていく。
どんどん進行していく。
死ぬのだろうか。いつだろうか。
手術はできない。
そんなことを考えながら歩いていると、
佐藤 夏樹がいた。
追いかけた。必死に。
なぜここにいるのだろう。
足が勝手に動く。
なぜだろう。
一回も話したこともないのに。
そしてここが病院だと言うことを忘れるように…。