朝食を終えると、私は五月雨さんに飛鳥時代の服を着せてもらうことにしたのだが……。

「……何か眩暈がしてきた」

 着物ではない謎の服装には謎のパーツが多過ぎる。

「どうされましたか? まずは、(ほう)を着てください」

 渡されたワンピース丈の被り物を着ると今度は背子(せこ)という布を肩の部分に羽織るようにかけられ、()というスカートのようなものを履かされた。そして帯でとめて最後に領布(ひれ)というショールのようなものを肩からかけられ木でできた靴を履かされ、最後には謎の円形のハエ叩きのような物を持たされた。

「……こ、これは?」

「サシバにございます」

 __差歯?