「そろそろ休むとしようかのう」

 現在の時刻は不明だけれど、お腹も満たされ途端に眠気に襲われる。でも、どこにどう寝ればいいのかわからない。

「優花殿も、ここで寝れば良い」

「え!?」

 年頃の男女。それも初対面で、同じ空間で寝るのは……。

「嫌か?」

 粒羅な瞳で見つめられ思わず目を逸らすと今度は「嫌なのか?」と、悲しそうな顔をする。

「嫌ではないよ。ただ」

「なら、決まりだ。露~。優花殿はここで休むませるぞ~」 って!人の話を聞けー!慌てる私を他所に皇子は楽しそうにしている。

「嬉しいぞ。優花殿の話しを聞きながら眠れるなど」

 なんて、無邪気な笑顔を見せられたら何も言えない。