お参りをするのはいつも三人ずつの為、本殿の前にはゾロゾロと列ができている。いつもは麻美とお喋りをしながら時間を潰しているけれど、今日は一人になりたい気分だった。
「ごめん。列んどいてもらえる?」
「え?」
「あそこで座ってるから、順番になったら呼んでよ」
「りょーかい」
両手をあわせてお願いのポーズをすると、やれやれと麻美は笑う。列から外れた私は死角となる本殿の横にある大きな石に腰掛けポケットからスマホを取り出す。ゲームでもしながら少し気を紛らわそうとした。けれど、すぐに邪魔が入る。
__生徒たちの話し声。
__ゴロンゴロンとした本殿の鈴の音。
混じりあった騒音の中から微かに聞こえる音。優しい音なのに、今はどうしようもなく不安を煽る。
「ごめん。列んどいてもらえる?」
「え?」
「あそこで座ってるから、順番になったら呼んでよ」
「りょーかい」
両手をあわせてお願いのポーズをすると、やれやれと麻美は笑う。列から外れた私は死角となる本殿の横にある大きな石に腰掛けポケットからスマホを取り出す。ゲームでもしながら少し気を紛らわそうとした。けれど、すぐに邪魔が入る。
__生徒たちの話し声。
__ゴロンゴロンとした本殿の鈴の音。
混じりあった騒音の中から微かに聞こえる音。優しい音なのに、今はどうしようもなく不安を煽る。