『雄介先輩、オレと付き合ってください』
オレは今、学園内でも有名な
加増先輩の片割れに告白していた。
「プッ、ごめんね、ボクは侑都の方だよ」
ぇ!? ぅゎぁ~
侑都先輩に失礼なことを……
「ご、ごめんなさい‼」
恥ずかしい//////
オレのバカバカ。
「大丈夫だよ、慣れてるから」
顔を上げると侑都先輩は
怒ってなかった。
「名前訊いてなかったね」
テンパり過ぎて、名乗ってなかった……
『二年A組の赤坂充緋です』
やはり、間違えてしまった
後ろめたさは拭えずに
声が段々小さくなる。
「充緋ね、覚えたよ」
侑都先輩はオレに近付いて
不敵な笑みをすると
こう囁いた。
「折角だからボクと付き合おうよ」
ぇ!? 雄介先輩と間違えた
オレと付き合おうって……
『本当にいいんですか……?』
「ボクじゃ駄目?」
逆に訊かれて慌てた。
『いえ、雄介先輩と間違えたのに
本当にいいのかと思いまして』
双子でそっくりな二人。
見分けるコツがイマイチわからない。
「いいんだよ。
だって、ボクが充緋を
好きになったんだから」
それはどういう意味だ?
「会って数分だけど、こんな気持ちに
なったのは初めてだから……
雄介と間違えられるのは確かに
慣れてるんだけど、充緋には
感じるものがあったんだ」
そっか、そっくりな二人は
見た目だけじゃ分からないもんなぁ。
『オレでよければ宜しくお願いします』
そこまで言われて断る理由はない。
「じゃぁ、宜しく」
こうして間違い告白から恋人ができた。
間違い告白から三ヶ月。
侑都先輩は毎日二年の教室に
遊びに来るようになった。
「充緋、今日も一緒に帰ろうね」
流石に三ヶ月も経つと
最初は驚いていた
クラスメイトも慣れたらしい。
『勿論ですよ』
因みに、今は昼休み。
そして、三ヶ月一緒に居て
分かったのは侑都先輩の方が
明るく、よく喋り
そして、雄介先輩との違いは、
髪色が雄介先輩より
茶色がかっている。
雄介先輩は真っ黒に近い茶色だ。
「ねぇ充緋、雄介に
ボク達がカップルだって話っていい?」
その言葉にオレ達の近くにいた
クラスメイト数名が驚いた顔をした。
「ぇ、赤坂と侑都先輩って……」
『うん、付き合ってるんだよ』
笑顔のままサラっと言った。
今更気付いたのか……
『話を戻しますけど、
侑都先輩がいいならオレは構いません』
数日後、雄介先輩に話したと
侑都先輩が報告してくれた。
『雄介先輩、何か言ってましたか?』
「一瞬吃驚した後に
よかったなって一言だけだったよ」
この後、雄介先輩に
呼び出されることをオレはまだ知らない。
侑都先輩と恋人になって半年、
十月半ば、オレは雄介先輩に呼び出されていた。
「お前か侑都の恋人は」
『そうです』
そういえば、侑都先輩は
オレが雄介先輩と
間違えたこと言ってないのか?
それはそれで有難いけど……
別れろとか?
まぁ、釣り合ってないのは百も承知だが。
「優しそうな奴でよかった」
どういうことだ?
「悪い、お前を呼び出したのは
直接話してみたかったからなんだ」
疑問が顔をに出てたらしい。
「あいつの恋人になる奴らは
なんつうか、変わってる奴が多くてな……」
雄介先輩の話を聞いていると
自然と眉間に皺がよる。
「だから、今度はどんな奴か
直接話して知りたかったんだ」
弟思いの優しいお兄ちゃんなんだな。
此処で暴露してしまおうか……
いや、侑都先輩は言ってないんだし
余計なことは言わない方がいいか?
考えた末、オレは言うことにする。
『実はオレ、侑都先輩に
告白した時雄介先輩と間違えたんです』
怒られるのを覚悟で真実を話す。
『だけど、侑都先輩が
オレに感じるものがあると言ったんです。
それで、折角だから
付き合ってみないかと提案されました』
雄介先輩の顔を見られない。
顔を反らしたまま言葉を紡ぐ。
「そうだったのか……
侑都は何も言ってなかったな」
やっぱり、兄と
間違えられたとは言えないよな。
『すみません』
いくら侑都先輩がいいと
言ったからって
間違えたことに変わらない。
「充緋といったな。
俺も呼び捨てにしていいか?」
意外な質問だ。
『怒ってないんですか?』
二人を間違えたことを。
「そんな心配していたのか……
大丈夫だ、怒っていない」
とりあえずよかった。
『オレのことは好きに呼んで下さい』
「分かった」
こうして、オレのスマホに
雄介先輩のアドとケー番が追加された。
それからは三人で
居ることも多くなった。
侑都先輩とは勿論ラブラブだし、
恋人の営みもしている。
今では雄介先輩がふざけて
「早く甥か姪の顔が見たい」と言うのだ。
付き合いだして二年。
間違いから始まった恋だけどオレ達は幸せです。
オレは今、学園内でも有名な
加増先輩の片割れに告白していた。
「プッ、ごめんね、ボクは侑都の方だよ」
ぇ!? ぅゎぁ~
侑都先輩に失礼なことを……
「ご、ごめんなさい‼」
恥ずかしい//////
オレのバカバカ。
「大丈夫だよ、慣れてるから」
顔を上げると侑都先輩は
怒ってなかった。
「名前訊いてなかったね」
テンパり過ぎて、名乗ってなかった……
『二年A組の赤坂充緋です』
やはり、間違えてしまった
後ろめたさは拭えずに
声が段々小さくなる。
「充緋ね、覚えたよ」
侑都先輩はオレに近付いて
不敵な笑みをすると
こう囁いた。
「折角だからボクと付き合おうよ」
ぇ!? 雄介先輩と間違えた
オレと付き合おうって……
『本当にいいんですか……?』
「ボクじゃ駄目?」
逆に訊かれて慌てた。
『いえ、雄介先輩と間違えたのに
本当にいいのかと思いまして』
双子でそっくりな二人。
見分けるコツがイマイチわからない。
「いいんだよ。
だって、ボクが充緋を
好きになったんだから」
それはどういう意味だ?
「会って数分だけど、こんな気持ちに
なったのは初めてだから……
雄介と間違えられるのは確かに
慣れてるんだけど、充緋には
感じるものがあったんだ」
そっか、そっくりな二人は
見た目だけじゃ分からないもんなぁ。
『オレでよければ宜しくお願いします』
そこまで言われて断る理由はない。
「じゃぁ、宜しく」
こうして間違い告白から恋人ができた。
間違い告白から三ヶ月。
侑都先輩は毎日二年の教室に
遊びに来るようになった。
「充緋、今日も一緒に帰ろうね」
流石に三ヶ月も経つと
最初は驚いていた
クラスメイトも慣れたらしい。
『勿論ですよ』
因みに、今は昼休み。
そして、三ヶ月一緒に居て
分かったのは侑都先輩の方が
明るく、よく喋り
そして、雄介先輩との違いは、
髪色が雄介先輩より
茶色がかっている。
雄介先輩は真っ黒に近い茶色だ。
「ねぇ充緋、雄介に
ボク達がカップルだって話っていい?」
その言葉にオレ達の近くにいた
クラスメイト数名が驚いた顔をした。
「ぇ、赤坂と侑都先輩って……」
『うん、付き合ってるんだよ』
笑顔のままサラっと言った。
今更気付いたのか……
『話を戻しますけど、
侑都先輩がいいならオレは構いません』
数日後、雄介先輩に話したと
侑都先輩が報告してくれた。
『雄介先輩、何か言ってましたか?』
「一瞬吃驚した後に
よかったなって一言だけだったよ」
この後、雄介先輩に
呼び出されることをオレはまだ知らない。
侑都先輩と恋人になって半年、
十月半ば、オレは雄介先輩に呼び出されていた。
「お前か侑都の恋人は」
『そうです』
そういえば、侑都先輩は
オレが雄介先輩と
間違えたこと言ってないのか?
それはそれで有難いけど……
別れろとか?
まぁ、釣り合ってないのは百も承知だが。
「優しそうな奴でよかった」
どういうことだ?
「悪い、お前を呼び出したのは
直接話してみたかったからなんだ」
疑問が顔をに出てたらしい。
「あいつの恋人になる奴らは
なんつうか、変わってる奴が多くてな……」
雄介先輩の話を聞いていると
自然と眉間に皺がよる。
「だから、今度はどんな奴か
直接話して知りたかったんだ」
弟思いの優しいお兄ちゃんなんだな。
此処で暴露してしまおうか……
いや、侑都先輩は言ってないんだし
余計なことは言わない方がいいか?
考えた末、オレは言うことにする。
『実はオレ、侑都先輩に
告白した時雄介先輩と間違えたんです』
怒られるのを覚悟で真実を話す。
『だけど、侑都先輩が
オレに感じるものがあると言ったんです。
それで、折角だから
付き合ってみないかと提案されました』
雄介先輩の顔を見られない。
顔を反らしたまま言葉を紡ぐ。
「そうだったのか……
侑都は何も言ってなかったな」
やっぱり、兄と
間違えられたとは言えないよな。
『すみません』
いくら侑都先輩がいいと
言ったからって
間違えたことに変わらない。
「充緋といったな。
俺も呼び捨てにしていいか?」
意外な質問だ。
『怒ってないんですか?』
二人を間違えたことを。
「そんな心配していたのか……
大丈夫だ、怒っていない」
とりあえずよかった。
『オレのことは好きに呼んで下さい』
「分かった」
こうして、オレのスマホに
雄介先輩のアドとケー番が追加された。
それからは三人で
居ることも多くなった。
侑都先輩とは勿論ラブラブだし、
恋人の営みもしている。
今では雄介先輩がふざけて
「早く甥か姪の顔が見たい」と言うのだ。
付き合いだして二年。
間違いから始まった恋だけどオレ達は幸せです。