次の日。
いつものように朝早く学校に着いて、
自席で勉強を始めようと思ったら、いつもよりも空が近く感じた。

(そういえば、席替えで窓側になったな。)

というか一番窓に近い席だけど、と思いながら

左に目を向けると、六月には似合わないほど綺麗な青空が広がっていた。

今日も一日、晴れてたらいいなぁ

なんて私の力でどうにもならない天気に願いを込めながら数学の教科書を読み始める。

数学、英語、古典と午前の三教科の予習が終わり、
午後の時間割を確認しようと、
黒板に目を向けたところで「5、6限人権学習」と書いてあることに気づく。

(予習のしようがないな、人権学習は)

と苦笑いした私に朝の予鈴が一日の始まりを知らせた。