晴空と太陽と桜の花に想いを馳せて

青春・恋愛

小池 月/著
晴空と太陽と桜の花に想いを馳せて
作品番号
1733132
最終更新
2024/08/31
総文字数
31,594
ページ数
9ページ
ステータス
完結
いいね数
0
「なあ、祖父さん、何て言ってた?」

「手の入れ墨は、シベリア抑留の時にソ連の人に勝手に彫られてしまったんだって。今でも鉄道作業の夢を見るって言っていたよ」

「ふぅん」
風がふわりと流れる。

「影山、どう思った?」
和田君は、まっすぐな目で僕を見ている。

「……僕は、お祖父さんが辛い話を優しい顔で話してくれたことが心に残った、かな。もう痛くないよってニッコリしてくれた顔は、優しかったよ。家でシベリア抑留を調べて泣いちゃった。多分、そんな簡単な一言じゃすまないんだろうけど、心に残ったよ」

僕をじっと見る和田君。何だろう。変な事言っちゃったかな。不安になる。しばらく沈黙。

(本文より一部抜粋)
あらすじ
 高校二年の「影山 修」は洗濯が趣味。影山は潔癖症があり、それが原因で孤独な日々を過ごす。そんな影山の唯一の理解者は介護施設に入っている祖母。ある日、同じクラスの陽キャ男子「和田 学」の曽祖父が同じ施設に入所していると判明する。和田の曽祖父が入れ墨の悲しい秘密を影山に話したことをきっかけに、和田と影山は距離が近くなる。考え方が異なる二人が互いを大切に想う青春BL。
 

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