そのままスマホをとじる。


スマホから舞さんのほうに視線をうつすと、俺のことをジッとみつめる舞さんと目があった。


「……いかなくていいの？」


なまえからしてあいては女の子だってわかっているはずなのに、その言葉がでるということは俺が女の子といても舞さんはきにならないのかな。


だけど、ちがう。


舞さんはきっとわかっているんだ。


舞さんといっしょにいるときに、舞さんよりも優先するものが俺にはないことを。


「うん」


なんだかくやしくてわざと無愛想な返事をしたのに、目の前の舞さんはなんだかうれしそう。






「誠梨って、あたしのことだいすきだもんね」