学校帰りの電車で偶然桜と会った。

「あれ?春斗じゃん」

「おぉ」

僕たちは特に話すこともなくしばらく黙っていた。

「学校ってだるいよねー」

「え?」

「学校楽しい?」

「楽しいっていうか普通っていうか」

「やっぱみんなそんな感じかー」

「急にどうした?」

桜が悩み事を僕に話してくるなんて思わなかったのだ。

「わかんないけど友達と話すのだるいっていうか」

「え、僕も?」

「春斗は違うよ!」