「チッ」

舌打ちが聞こえ胸がひりひりする。

「すみません……」

「お前何に謝ってんの?」

お、お前って……。

「不愉快な思いをさせてしまったみたいで……」

理斗君は眉間のしわを一層深める。

「こんなんだったとは、がっかりだな」

何故かがっかりされた。

「ご、ごめん……」

「お前マジ馬鹿な。

熱だして学校休んでる間勝手に学級委員にされた挙句仕事全部押し付けられて何で黙ってんだよ。

それが見ていて腹立つって言ってんの」

ここで、“ごもっとも”と言って拍手ができるようなわたしじゃない。

ただただ下を向いてしまうのがわたしだ。