理斗君がくれたヘアゴムで肩までの髪の毛を後ろに束ねると調理を開始した。

昼食を作りながら夕食の準備も同時に行っていく。

　大体の準備が終わり、時間を見ると11時半になろうとしている。

さっき出掛ける前にちひろが「呼びに行かなくても晴も葵も12時にはここに来るよ」と言っていた。

　2人の登場を待ちながらリビングから窓の外を眺める。

窓からは庭が見渡せ、手入れをしている男性2人の姿が見えた。

1人は芝を機械で刈り込み長さを揃え、

もう1人は木の剪定をしながら樹形を整えている。

　種類の異なる木々と色とりどりのバラが植えられ、

地面は芝とレンガで土が一切見えないようになっている。

　形の違うガゼボが2台設置され、小輪のバラを這わせた白色のガゼボの前では結婚式ができそうだ。

まるでテーマパークの一部を持ってきたかのような庭。