案内が終わるとちひろからいくつかの注意点があった。

それは、基本的に誰の部屋にも勝手に入らないことと用事がある時はノックをし返事があってからドアを開けること、

それと、母親の違う弟は部屋で食事をする為、部屋の前に食事を置いたらドアを3回ノックするようにと言われた。

声を掛けてもいいけれど、たぶん無視されるとちひろは話した。

そして最後に、「突き当りの部屋には絶対に入らないで」と言われた。

そこは瑞樹の部屋なのだと何となく、でも確信した。

 時間は15時になろうとしている。

今日は15時にいつもの公園で瑞樹が待っている。

ちひろの家を出ると約束の時間まで後3分。

わたしは公園へと急いだ。