***
いよいよ明日から夏休み。
理斗君にグミを渡せなかったことと謝れなかったことは心残りだけど暫く学校に通わなくて済むと思うと気持ちが楽になる。
わたしは忘れ物がないか机の中とロッカーを調べると早々に教室を出た。
玄関で靴に履き替えると持ってきた入れ物に内履きをしまい外に出ると「ストップ」と聞こえ、
声の方を見るとそこには理斗君の姿があった。
「あっ…理斗君」
理斗君は階段の手すりから離れるとポケットから小さな白い袋を取り出しわたしに差し出した。
「これ、お前に」
わたしは袋を受け取ると理斗君の顔を見た。
「開けていいの?」
うなずくのを確認して袋を開けるとそこにはピンクブラウンのヘアゴムが入っていた。
「えっこれわたしに?」
「あぁ」
急にどうして?
謎はすぐに解けた。
ゴムが入った透明袋を開けると【髪に跡がつきにくい】と書かれた紙が入っていた。
「理斗君これってもしかしてわたしが綾音さん達から言われているの聞いて……それで買ってきてくれたの?」
理斗君はその質問には答えず「気に入らなかったら捨てていいから」そう言って帰ろうとする。
わたしは慌てて理斗君を引き留めた。
「ちょっと待って理斗君!気に入ってるよ色も素敵だし使わない時はこうして、ほら!手首に付けるとブレスレットにもなる!可愛いよすっごく。
しかも結んでも跡が付きにくいし最高だよ」
いよいよ明日から夏休み。
理斗君にグミを渡せなかったことと謝れなかったことは心残りだけど暫く学校に通わなくて済むと思うと気持ちが楽になる。
わたしは忘れ物がないか机の中とロッカーを調べると早々に教室を出た。
玄関で靴に履き替えると持ってきた入れ物に内履きをしまい外に出ると「ストップ」と聞こえ、
声の方を見るとそこには理斗君の姿があった。
「あっ…理斗君」
理斗君は階段の手すりから離れるとポケットから小さな白い袋を取り出しわたしに差し出した。
「これ、お前に」
わたしは袋を受け取ると理斗君の顔を見た。
「開けていいの?」
うなずくのを確認して袋を開けるとそこにはピンクブラウンのヘアゴムが入っていた。
「えっこれわたしに?」
「あぁ」
急にどうして?
謎はすぐに解けた。
ゴムが入った透明袋を開けると【髪に跡がつきにくい】と書かれた紙が入っていた。
「理斗君これってもしかしてわたしが綾音さん達から言われているの聞いて……それで買ってきてくれたの?」
理斗君はその質問には答えず「気に入らなかったら捨てていいから」そう言って帰ろうとする。
わたしは慌てて理斗君を引き留めた。
「ちょっと待って理斗君!気に入ってるよ色も素敵だし使わない時はこうして、ほら!手首に付けるとブレスレットにもなる!可愛いよすっごく。
しかも結んでも跡が付きにくいし最高だよ」