うちがボロボロの平屋なことは疾うに理斗君にバレている。
あれは1ヵ月前のこと。
部屋の隅に居た虫のせい。
理斗君に頼るしかなかった。
家に着くとかじかむ手で鍵を開けた。
「あんなきれいなイルミネーション見た後にこんなボロボロの家に連れてきてごめん……」
「俺結構この家気に入ってるけど。何か落ち着くし」
「嘘でしょ?」
「本当」
建付けの悪いドアはたぶん、カギをかけなくてもわたしとお父さん以外の人に開けることはできない。
「よいしょ」
変な音を立てて開いたドアは閉める時はなぜか大人しい。
「閉めるのは簡単な」
「はははっ……」
あれは1ヵ月前のこと。
部屋の隅に居た虫のせい。
理斗君に頼るしかなかった。
家に着くとかじかむ手で鍵を開けた。
「あんなきれいなイルミネーション見た後にこんなボロボロの家に連れてきてごめん……」
「俺結構この家気に入ってるけど。何か落ち着くし」
「嘘でしょ?」
「本当」
建付けの悪いドアはたぶん、カギをかけなくてもわたしとお父さん以外の人に開けることはできない。
「よいしょ」
変な音を立てて開いたドアは閉める時はなぜか大人しい。
「閉めるのは簡単な」
「はははっ……」