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「じゃあ始めよう」

良く晴れた青空の下、テーブルの上には葵ちゃんに手伝ってもらって作ったケーキが2つと沢山の料理が並んでいる。

色とりどりのサラダ、サンドウィッチにスペアリブ、晴君のリクエストでピザも焼いた。

オーブンにはラザニアも入っていてもうすぐ完成する。

今日はちひろと瑞樹の誕生日。

これからみんなで盛大にお祝いをする。

 ジュースが入ったグラスで乾杯すると理斗君と晴君がケーキにろうそくを立てていく。

2つのケーキにローソクが立ち、晴君が火をつける。

ちひろはそんな様子を見ながらいじけたように話す。

「僕はいつもろうそくの火を1回で全部消すことができなくて、

でも瑞樹はいつも1回で消すんだよ。

僕はそんなことでも瑞樹から負けていたんだ」

「ほら、今日は2回もチャンスがあるぞ頑張れ」

理斗君がそう言うとちひろは髪の毛を耳に掛けた。

「じゃあ行くよ」