朝起きるとベッドの上で今日買うものをスマホにメモした。

明日はちひろと瑞樹の誕生日。

ケーキを2つ作って中庭で誕生日会をすることになっている。

 ベッドから出るとテーブルの上のスケッチブックを捲った。

ふわふわとした可愛いクマはいかにもちひろ好みだ。

この絵を描いている瑞樹の姿が頭に浮かぶ。

ちひろに絵を渡せる日が来るのを信じて描き続けていた瑞樹。

きっとちひろが喜ぶ顔を思い浮かべて描いていたのだと思う。

わたしが瑞樹の為にできる最後の役目を今日、果たそうと思う。