瑞樹は包み込むような優しい笑顔を見せると「じゃあ、そろそろ絵の続きを書くよ」そう言って窓際を離れた。
わたしは椅子に座ると筆を持ち、パレットの中で絵具を混ぜる。
瑞樹はそれを隣で黙って見ている。
自分で混ぜた色を絵にのせていく。
また混ぜては色を重ねていく。
細かく色を合わせて光の反射を意識して筆を動かしていく。
完成まで後少し。
手が止まった。
最初に話したのは瑞樹の方だった。
「僕が言わなくても正確な色が出せるようになったんだね」
わたしは瑞樹の顔を見た。
瑞樹はいつもと変わらず微笑んでいる。
本当に優しい笑顔。
声の出し方も、言葉の使い方も全てが優しくて穏やかでずっと包まれていたいと思うほど心地いい。
「瑞樹がお日様でわたしが猫だったら良かったのに」
「えっ?何それ?真琴は急におかしなことを言うね」
「じゃあ反対でもいいよ。瑞樹が猫でわたしがお日様」
「それでもおかしいと思うけど?」
「あっ!やっぱり駄目、それだとまた瑞樹が先に居なくなっちゃう!」
慌てるわたしを見て瑞樹は声を出して笑った。
わたしは椅子に座ると筆を持ち、パレットの中で絵具を混ぜる。
瑞樹はそれを隣で黙って見ている。
自分で混ぜた色を絵にのせていく。
また混ぜては色を重ねていく。
細かく色を合わせて光の反射を意識して筆を動かしていく。
完成まで後少し。
手が止まった。
最初に話したのは瑞樹の方だった。
「僕が言わなくても正確な色が出せるようになったんだね」
わたしは瑞樹の顔を見た。
瑞樹はいつもと変わらず微笑んでいる。
本当に優しい笑顔。
声の出し方も、言葉の使い方も全てが優しくて穏やかでずっと包まれていたいと思うほど心地いい。
「瑞樹がお日様でわたしが猫だったら良かったのに」
「えっ?何それ?真琴は急におかしなことを言うね」
「じゃあ反対でもいいよ。瑞樹が猫でわたしがお日様」
「それでもおかしいと思うけど?」
「あっ!やっぱり駄目、それだとまた瑞樹が先に居なくなっちゃう!」
慌てるわたしを見て瑞樹は声を出して笑った。