昨日は暗かったせいもあって中庭には回収しきれなかった小さなゴミがいくつか落ちていた。
ゴミを拾い集めているとちひろが姿を現した。
「今日も天気いいね」
「そうだね」
全て拾いが終わり花壇の淵に座るちひろの隣に座るとわたしの肩にその小さな頭が乗っかる。
「ねぇ真琴」
「ん?」
「猫が居たんだ」
ちひろはぼーっとした様子で話す。
「昨日見た夢の話?」
「ううん、本当の話だよ。黒色の野良猫がいたの」
「うん」
頭の中で思い浮かべながら話すそれは抑揚のない口調だった。
「お腹を空かせていてニャーニャー鳴いて足にすり寄ってきたの。
実は僕は猫が苦手で、だけど何か食べさせなきゃって近くのお店に猫のご飯を買いに行ったの。
そして戻ると猫が足にすり寄ってきて、僕はびっくりして缶詰に入ったご飯を置いて逃げるように家に帰ったの。
次の日また近くを通った時、僕は黒色の猫のことなんてすっかり忘れていて、でもねっ向こうは僕のこと覚えていたんだ」
ゴミを拾い集めているとちひろが姿を現した。
「今日も天気いいね」
「そうだね」
全て拾いが終わり花壇の淵に座るちひろの隣に座るとわたしの肩にその小さな頭が乗っかる。
「ねぇ真琴」
「ん?」
「猫が居たんだ」
ちひろはぼーっとした様子で話す。
「昨日見た夢の話?」
「ううん、本当の話だよ。黒色の野良猫がいたの」
「うん」
頭の中で思い浮かべながら話すそれは抑揚のない口調だった。
「お腹を空かせていてニャーニャー鳴いて足にすり寄ってきたの。
実は僕は猫が苦手で、だけど何か食べさせなきゃって近くのお店に猫のご飯を買いに行ったの。
そして戻ると猫が足にすり寄ってきて、僕はびっくりして缶詰に入ったご飯を置いて逃げるように家に帰ったの。
次の日また近くを通った時、僕は黒色の猫のことなんてすっかり忘れていて、でもねっ向こうは僕のこと覚えていたんだ」